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Channel: リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論
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神さまはサウスポー

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仕事の都合で大阪観戦はとても出来なかったが、この日は会場に足を運べた人が勝ち組です。

こんな神興行はなかなか無い。テレビ観戦でそう思うのだから、会場では尚更でしょう。

 

1.長谷川vsウーゴ・ルイス

              

 

あくまでも「プロ」としての観点だけを語るのであれば、長谷川は90年代の辰吉に匹敵する存在になってきたのではないか。打たれたときのダメージを心配するファンとそれに反発するかの様に自身の美学を貫く長谷川、まるでかって、ガードを上げろよとファンに言われながらも、ルーズに両腕を下げて、ヘッドスリップ中心で相手の攻撃を避けて行くスタイルを貫いていた辰吉の様に。

一歩間違えれば、粉々に砕けていく、そんな刹那的な世界に身を投げだせるからこそ、長谷川の試合は危うくも美しい。最後のKO寸前に追い込まれながらも、敢えて打ち合いで形成を逆転していく様はまるでハグラー戦でのピンチを脱したレナード。そしてルイスの棄権は身体の負傷も去ることながら心が折られたかの様でした。

故・佐瀬稔氏であれば、この試合にどんな感想を抱いたであろうか。郡司さんはどう思うか。

かっての昭和のボクシング人にこそ語ってもらいたい試合です。

 

2.山中vsモレノ2

 

               

 

喧々諤々、様々な見方がされた第一戦と異なり、モレノが距離を近くして挑んできたことは前回の戦い方ではアレが精一杯であったからでもあろう。対してマイナー・チェンジはしてるであろうが、己のスタイルの根幹は変えない山中。

ブロックと直線的なバックステップの占める割合が多い、山中のディフェンスに多少の不安を感じさせるシーンもあったものの、4Rに奪われたダウンも攻めにいって食らったもの。

お互いに守ることよりも攻めて勝つことを選択した結果であり、モレノから都合4度のダウンを奪ってキッチリとKOで決着を付けた山中は紛うことなき日本ボクシング界のエースと言えるだろう。それだからこそ、より大きな舞台、強い相手を望んでしまうのですが。

そしてモレノ、1Rのダウンは身体が温まってないうちだから予想外のところもあろう。それよりも6Rと7Rの1度目のダウンから立ちあがってきたのは凄いとしか言いようがない。

この日はまさにボクシングの神さまがセッティングしてくれた神興行でした。

思えば、この日出場した4選手はいずれもサウスポー。ボクシングの神さまがいるならば左利きに拘りがあるのでしょうか。


西から上ったお陽さまは東に沈・・・まない。

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山中がモレノを返り討ちにした衝撃から今だ冷めやらないなか、戦前の山中敗北を予想してた一部のアレな人達の断末魔があちこちで聞こえてきます。勿論、予想という範疇で楽しんで、「あ~、モレノやられちまったよ。」と敗因を分析したりする分にはまぁ、普通のボクシング・ファンの好みの違いだし、結果を結果として受け取ったうえであれこれ言うことはファンの権利です。

 

しかし、前戦で距離を取ってのアウト・ボクシングでギリギリの接戦の末に敗れたモレノがスタイル・チェンジをして挑み、結果敗れたからといって勝者を堕としめるのはどうなのか。

ああしてれば、こうしてれば・・・という悔恨はファンである以上、当然あるわけだし、勝負にタラレバがなくてもファンの雑談の中でそれは許される。

しかし、前回が地元判定でそれでは勝てないからファイター化した結果、敗れたとか、パナマや中立地でやってれば結果は逆だったとか、あげく山中はモレノに懺悔しなければならないとか、いくら見方は自由とはいえ太陽が西から昇ると言い張る様な文脈はどうなのか。

 

山中は2戦ともホームとはいえ、2度に渡ってモレノを破った。しかも2戦目は完勝。

1戦目は接戦でどちらの勝ちと見てもおかしくない試合であり、だからこそ議論沸騰だったのだろう。判定について考えさせてくれる試合としてはいいサンプルになりうる。各ラウンド毎に検証すると見る角度によって色合いが異なってくるという点では名勝負というよりも、ボクシング観が問われる試合とも言えるかも知れない。(どこかの一家の試合ではどこから見ても負けてる試合を勝ちにしてもらったケースも多々あったが。)

 

そして、そういう戦い方ではジャッジに明確に勝利をアピール出来ないと考えたのはモレノである。だからこそ、2戦目でああいうアグレッシブな戦い方をしたのだが、1Rにダウンを奪われるまではペースを握りかけていたこともあり、無理したわけでなく、自分の引き出しを一つ開けただけだろう。まさにあれもこれもモレノということだ。

そして、それを打ち砕いたからこそ山中の勝利には価値がある。敗者のエクスキューズはどんな試合にも存在するが、言い訳は見苦しい。それを一番わかっていたのは本人だからこそ、完敗ともいえるコメントを残したのだろう。

 

敢えて言えばモレノが2戦ともアウェイでの戦いを了承して来日したことだが、それはバックについてるプロモーターの力関係や自身の人気で母国や中立地で興行が組めるのかとか、いろんな要因が左右する。しかし、その手の陣取り合戦はどちらかの有利不利が出てくるのは当たり前なのでベルトに挑む以上は歩み寄りせねばならないかも知れない。それかファイトマネーを過剰に積むしかないだろう。かって、エステバン・デ・ヘススがガッツ石松をプエルトリコに呼んだときの様に。

いろんな見方があって当たり前だが、あくまでも現実あってのもの。脳内世界を現実より優先させてしまう見方はときに万人の失笑を買うこともあるということを理解せねばなるまい。

 

地元判定とは何か

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最近、某所での地元判定の議論がえらい活発だったので興味深く読ませてもらいました。

山中vsモレノ1を題材に地元判定云々が語られてましたが、あれはそういう試合じゃないんではないかなぁ・・・というのが正直な感想。

政治的な意図が働く場合もありますが、日本人絡みでそこまで酷い試合ってどこまであるのでしょうか。

①自分の意に沿わない試合はすぐ地元判定認定。

②ラウンド毎でなく、全体印象でのギャップから違和感。

 

①は論外。ただし、リスペクトをしつつも判定に疑義を感じて、ファンが語り合うことは自由だし、自分の見方を見直すキッカケにはなるのでは。

②映像を見直すと、初見程にポイント差が無かったり、結果に納得することもある試合。

例えば個人的には鬼塚vsタノムサク1、新井田vsチャナ、山口vsムリーリョ1がそれに当たるかなあ。MMAでも全ラウンド通して優劣をつけるPRIDE式採点に慣れてる人がボクシング寄りのラウンド・マスト10点法採点のUFCとか北米MMAの採点に戸惑ったりしてましたし。

 

例えば昔の試合で極端な地元判定と言われたオーストラリアでの原田vsファメンション1も今の目で観ると結構、妥当な判定に見えるし、国内では具志堅vsリオス1も苦戦の類だろうけど、リオスの勝ちの目は無いなというのが見直した個人的感想。どうしても納得しかねるのは渡嘉敷vsマデラ1と鬼塚vs林在新(林小太郎)ですかね。

近年では先の山中vsモレノ1や去年の木村悠vsペドロ・ゲバラとかはいろんな見方が出来る試合だし、ジモハン、ジモハンと馬鹿の一つ覚えみたいに叫ぶ暇があるなら、じっくりと何度でも見直して自分の見方を構築して言った方がいいと思うのですけどね、ボクシングが好きならば。過去の試合でどう観ても結果は覆らないけど、何年か経って見直すとまた違った面が見えるかも知れない。(だからマニアは過去映像を集めるのか(笑))

 

これから秋の夜長にそういう観点で際どい試合を見返すのもまた一興かも。

以下お勧めの試合:国内版

①小林弘vsアントニオ・アマヤ1,2

②柴田国明vsエルネスト・マルセル

③具志堅用高vsペドロ・フローレス1

④ペッツリオ・ゴンザレスvs小熊(大熊)正二

⑤渡辺二郎vsパヤオ・プーンタラット1

⑥新井田豊vsロナルド・バレラ

⑦小松則幸vsトラッシュ中沼1,2

⑧池仁珍vs越本隆志

⑨デンカオセーン・クランディーンジムvs久高寛之

⑩徳山昌守vsジェリー・ペニャロサ1,2

 

※例の一家は当ブログではボクシング、ボクサーのカテゴリーに含まれないので除外してます。

 

背中合わせのショーゴ

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過去、1試合もリングに上がったことはありませんが、実際にどこまで出来たのだろうという興味を抱いた人がいます。前田日明の空手の師匠にして、ムービー・スター(笑)の田中正吾氏です。

                

 

大会という公の場で試合をしたことが無いので、一ファンとしては氏の空手の実力はどんなものかというのはわかりません。ただ、人づてに聞いたところだと少なくとも弱いという方はいませんでしたね。金銭面を巡って袂を分かった前田氏がかっての師を否定する発言をしても、あくまでも金銭面や他の狡猾な面であり、強さに関しては疑った発言は未だに一言も発してません。

80年代中盤に公園などで青空道場を開いていた田中氏は既にグローブ空手に傾倒しており、当時、前田の命で大阪に行かされた宮戸の話によるとそのスタイルは国際式+キックであったそうな。(それはキックボクシングでは・・・)

 

注目されるのは彼が一時期、かのエディ・タウンゼント氏に個人的なレッスンを受けていたこと。

著書である「イノセント・ファイター2」によればプロ・デビューまで視野に入れてたらしいが、事業や年齢的なことで頓挫したらしいです。後年は知人を要して村田英次郎氏を担ぎ出し、鍵本エディタウンゼント・ジムを設立(後のエディタウンゼント・ジム)しました。

そこではトレーナーとしてリングスに上がっていた正道会館の選手に指導してたりする写真を見たこともあります。前述の著書によればエディさんには「8回戦」と実力認定された旨が記載されてますが、ライセンスも取得していないのでどこまでなのか真相は闇の中といったところでしょうか。

後に村田会長と袂を分かつ形になったのも、あれだけ蜜月関係だった前田氏と喧嘩別れしたことと共通することがあるかも知れません。

 

 

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10・6中川vs木村隼人観戦記

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後楽園へSフライ級の日本王座決定戦を観てきました。平日なので久々の一人観戦。

石田が返上した王座の決定戦ですが、木村隼人にはちょっと思い入れがあるんですよね。

ま、彼の母校が私の実家に近いとか(笑)、デビュー時から国内外で相手問わずハード路線を突っ走ってきたとか。モービル・マーチンと戦ったあたりでは観戦した人の話だと微妙に反応がずれていてる様に見えて、壊れてしまったんじゃないかとも聞いていたので、その後、ワタナベに移籍して日本王座挑戦までこぎつけたので良くここまで復活したなあと感慨深く思ったものです。

しかし、石田戦を見た感じでは少々、荒っぽくというか試合が汚くなった印象も持ちました。

本来のスタイルと違うんじゃないか?そんな懸念を抱きつつ、いつものバルコニーへ。

 

さすがに平日ということもあり、客入りは第一試合開始時で3割位、最終的には6~7割位埋まったかなあ?バルコニーは私がいた方はそんなにスカスカでなかったが、JBCの映像記録役員とか雑誌カメラマンとかも何人かいました。そんなに場所取りも気にするほどの密度でも無かったです。ロープ張られてたわけでも無かったし。

主催はフラッシュ赤羽ジム。ジム歌らしきものがかかってましたね。会長さんもあちこちへ挨拶に忙しいみたいです。あ、NO-TVなのにラウンド・ガールが2人2組で4人いたのは感謝です(笑)。ボードの手作り感はもうちょっと何とかして欲しかったのですが。

さて、試合の方は全8試合ですがサクサク進みました。うち2試合はタイ人のお仕事でしたしね。

2試合目でジロリアン陸がザッパトウキョウに物凄い右を打ちこんで担架送りの1RKO勝ち。

5試合目、空手着で入場した赤羽の氏原とアベジム永田の対戦。永田のボディでへろへろになりながらも2R終了間際に氏原が起死回生の左フックでダウンを奪う波乱の展開。それでも効果的なボディを決めつつ氏原の左を警戒し続けた永田が6R2-1判定勝ち。

セミセミで行われたセレスジムの塚田と五代ジムの太田の1戦はA級ならではの攻防。前半にポイントを稼いだ塚田が逃げ切りで8R3-0判定勝ち。太田も後半に良く追い上げたのだが。これが前座のベストバウトかな。さすがA級。

 

稲垣がタイ人にセミでKO勝ちして、休憩無しで一気にメイン。

多くの幟がたなびく中、ラメ入りの豪華なガウンに身を包んで登場した木村。リングサイド最前列では内山、荒川、田口らが揃って応援観戦。河野はいませんでした。

一方の中川健太。幟はわずかに6本。ガウン一つはおらずに身一つで入場。何から何まで対象的な両者。

試合は前半は木村が中川の左を警戒しつつ、ハンド・スピードの乗ったパンチでペースを掴む。しかし、イマイチ噛み合いが悪く、打ってはクリンチの展開が多い。中川は基本、右のジャブなどを余り出さず、突っ込んでいきなりの左か、大きな右のフックから斬り込んでいくので一気に距離が詰まってもつれてしまうし、木村も負けじと後ろへ引かずに足を止めて打ち合ったりするものだから、勢い揉み合いを促進する形になってしまう。

それでも5R終了時は2-0で木村。しかし、ここから中川の圧力が強まっていき、7Rには木村が弱気な表情を見せる一幕も。ガードの隙間から中川が右を炸裂させて左へ繋いでいく、足を使う木村だが逃げきれずにコーナーへ釘付けになり、クリンチでなんとか凌ぐシーンが目立つ様になる。心なしか応援の内山の顔が険しく見える。

そして10R終了。前半は木村、後半は中川といった印象。中川の左も見栄えが良かったもののダウン等の決定的なシーンは作れずじまい。そして判定は2-1で中川に。私は1差~2差で中川だが木村の勝ちの目もあったかなとは思ってただけにまずは順当でした。

しかし、内容的にはイマイチかなあ。揉み合い(クリンチ+加撃)が多いし、木村も大腿部を叩くのはどうかと思いましたし・・・

次は指名戦での船井と言われてますが、船井は同門の木村の奪取を見越してOPBF狙いとの噂も。そうすると前々王者の戸部も名前として上がって来るでしょうし、中川の王者としての正念場は次戦にかかってくるかも知れないですね。

 

 

 

 

 

学ばない人達

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健保金問題に絡めてか、協栄移籍に伴い亀3の国内復帰が申請されてるそうです。

6億ともいう損害賠償を吹っかけてる相手にライセンス交付を依頼するのは、恥知らずというか、それともこれを取り下げる代わりに・・・という取引きを持ち出す●●ザの手法か。どちらにしろロクでもないものに違いありません。

そもそも日本の枠に収まらず、世界でビッグになるぜぇとヘイモン傘下に入ったのに、首切られたらこの体たらく。ショーキ・サカイみたいに後盾持たずに海外で頑張ってる選手もいるのだから、メキシコやアメリカで実力勝負してみたらどうなのか、日本ではどうせ出来ないし。

彼らはいつもこんな思考です。1が2の蛮行で謝罪会見(らしきもの)をやってから何も変わってない。結局、あのときの約束も一つも守られてないし、どうせ今回も同じだろう。

もう誰とやれば認めるとかそういう時期では無い。うぜえからK1でも行っちまえよ。

 

そしてかっての名門の協栄も実質もう終わりですね。金平会長はかって彼らにどういう目に合わされたか覚えていないのか、それとも飲みこまなければいけないやんどころ無い事情があるのか。噂レベルで耳に入ってくることはあるけど、プロボクシングのジムとしては、いい選手を育て上げて、リングに送り込み、素晴らしい試合、凄い試合を数多く提供することが本来の姿のはず。かって劇薬としてあの一家を受け入れたまではよかったが、未だに副作用に悩まされてるのに同じ劇薬をもう一度注入すれば、後は破滅でしかありえない。

 

2000年代の最大の汚点を現代に引き戻すわけにはいかない。少なくとも関係者は彼らの申請を突っぱねるべきだし、ファンはNOを言い続けるまでだろう。スルーは単に奴らを増長させるだけ。いい加減に気付いて欲しい、ゴミはゴミでしか無く、金にも宝石にもならないことを。

キックボクサーのボクシング戦積

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1.ケビン・ローズイヤー:24戦7勝(6KO)17敗

http://boxrec.com/boxer/14734

 

日本には89年5月に全日本キックに来日し、当時、ロブ・カーマンとの対戦が期待されてたドン中矢ニールセンに6RTKO勝ちを収めてます。当時はWKAの世界スーパーヘビー級王者という肩書でした。巨体を突進していく試合で技術は拙かったですけれども。ちなみに国際式も89年~2001年にかけてなのでキックボクサーとして活動時期がある程度重なってますね。

当初は7勝6敗と戦積は勝ったり負けたりでしたが、99年6月から11連敗と完全にカマセみたいになっています。ジョー・メシやタイ・フィールズにKO負けしてますね。

 

2.モーリス・スミス:2戦2敗

http://boxrec.com/boxer/22686

 

キックではピーター・アーツに負けるまで立ち技最強の男と称され、格闘技戦や後のMMAでも活躍したスミスが国際式でまったく奮わないのは意外といえば意外です。デビュー戦の相手はカナダのジェームス・ブロードという選手でこれは21勝7敗というキャリアの選手ですからさすがに無謀だったのでは。他に抜けがあるかも知れませんが・・・

 

3.デル・クック:22戦19勝(10KO)2敗1分

http://boxrec.com/boxer/74193

 

81年~87年にかけてまあまあの数字を残してますが、残念ながら大体が負け越しかデビュー戦の相手という亀田ばりの戦積。まあキックでは本物だったので一緒にするのはクックに対して凄く失礼だとは思いますが、これではなあ。

 

4.ドン星野ウィルソン:10戦6勝(4KO)3敗

 

https://en.wikipedia.org/wiki/Don_Wilson_(kickboxer)

 

boxrecでも記載が無いので米国版のwikiに頼ってみました。しかし、3戦ほど相手の名前もわからず、完璧な記録ではなさそうです。80年代前半だから記録をかき集めるのは難しいかも。

ベニー・ユキーデも国際式のキャリアがありそうですが、記録は発見できませんでした。ドン中矢ニールセンもアマ経験は多少あるみたいですが、プロでは試合してないのかな・・・

今回は国際式と地続きになってるアメリカのキックボクサー、いわゆるマーシャル・アーツの選手の記録を調べてみましたが、まだまだ未解明の部分も多く、奥が深そうです。


オーストラリアの重い壁

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近年、日本人の平均的な体格が向上していると言われて久しいです。

かってはバンタムから上の階級で世界王者となるのは勿論、ランカーと戦うのも現実味が無かったのですが、フェザー、ライトは勿論、Sライトやミドルでも可能性を感じさせてくれる選手が90年代以降は増えてる気がします。

例えば95年には竹原がミドル級の世界王者となり、先のロンドン五輪では村田がミドル級で金メダル獲得。Sライトやウェルターという世界的にも分厚い階級でも亀海や小原が世界の壁に果敢にぶつかっていく試合を見せています。彼らの先駆者だった石田はカークランドに勝ち、ゴロフキンやピログにも挑んで果敢な戦いを見せてきました。

しかし、彼らのステージへステップを進めるのにはかの国の壁を越えねばなりません。

それはオーストラリア。アジア・オセアニア圏内を超えてこれから世界を目指そうという向きには絶対に外せない国。OPBFに加盟以降もコンスタントに重量級に王者を配してきました。

今年に入ってウエルター、ミドル、Sミドルと総なめ状態です。この現実から目を背けてWBOアジアなんちゃらなんかに逃げてたら駄目だぞ。

 

1.ジャック・ブルベイカー

 

               

OPBFウェルター級王者、13戦11勝(6KO)1敗1分。

7月に高山延樹との統一戦を12R判定勝ちで制して王座統一、2度目の防衛。昨年8月に戴冠して1度防衛した後も音沙汰無かったため暫定王座を制定されてしまったが、何とか元の鞘におさめたわけだ。高山に勝った試合も3-0で2、3、5差だっただけに完勝ではあったものの、決して届かない壁ではないと思うが、日本王者の有川や新藤ではキツいかも。別府がチャーリーをクリア出来るなら面白そうです。

 

2.ドワイト・リッチー

 

         

 

OPBFミドル級王者、18戦14勝(1KO)無敗、4無効試合。

6月に西田光に大差の12R判定勝ちで王座奪取。敗れた西田は負け数も多いが、戦歴を見ると戴冠戦は柴田からで、他に淵上に2勝、飛天や秋山にも勝っており、Sウェルター~ミドルでは国内では実績がある選手だが、それとても非力な豪州選手に歯が立たなかった。

この階級から上になると豪州と日本の力の差が顕著になってきます。

 

3.ジェイド・ミッチェル

 

         

 

OPBFスーパー・ミドル級王者、11戦10勝(4KO)1敗

今月17日に松本晋太郎から10R負傷判定で王座獲得。やや緩い身体ですが、圧力をかけてペースを握っての完勝だったみたいです。7差×2と8差ですからフルに戦っても結果は変わらなかったでしょう。松本の前王者の清田が第二次政権で何故か豪州からの指名戦を忌避し続けてたこともあり、松本がその責を背負わされた形ですが、仕方ないですね。

 

彼らはOPBF圏のこの階級界隈ではそれなりに評価されるが、さりとて世界レベルではない。ただ、ウェルターやミドルなどの日本人にとって重量級の選手にとってはこの国の選手の挑戦をクリアする位でないととても上のステージへ上がれないでしょう。

日本同様に軽量級が未だに主流で層が厚い、タイやインドネシアからの相手ばかり呼んで防衛回数を重ねてもその先は見えてきません。

大型化するヘビー級の小粒化するマッチメイク

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ヘビー級がまたしても停滞してます。ルイス・オルチスとかワイルダーとかジョシュアとかプチ爆発はあるものの、今後の好ファイトとして期待されるのはクリチコvsジョシュア位。それとても本来ならジョシュアがもう少しステータスを上げてから実現すべき試合だと思うのですが、肝心の他のトップどころが怪我だの薬物だの、金だの・・・いろんな言い訳をつけて試合をしないから盛り上がらないこと甚だしい。

 

1.タイソン・ヒューリー(英)

      

永らくドイツ以外のファンを辟易させてたクリチコ王朝にひとまずの終止符を打ってくれたものの、今度は追われる立場のプレッシャーに耐えきれなくなったのか。仮病を使い、練習もしてなかったことを吐露し、ツィッターで引退宣言したり、撤回したりしてる様を見ると今後も業界の盟主としての立場を勤められそうもない。トラッシュ・トーカーとは真逆の心の弱さを露呈してしまうのではクリチコに勝ったことを思い出に身を引いた方が良さそうだ。

 

 

 

2.デオンテイ・ワイルダー(米)

       

ポペトキンとの試合が流れたのは彼のせいではないが、アレオーラやスピルカなどでなく、そろそろファンが腰を浮かす様な相手とやってもらいたいですね。2015年1月に戴冠して以来、王者としての顔見せの時期は既に過ぎ去ったはずだ。ルイス・オルティスとかジョセフ・パーカーとか。怪我が多いのも気になります。

 

 

 

3.ルイス・オルティス(キューバ)

      

37歳と年齢は重ねてるものの、その体型に似合わぬ技巧派でもある。結構、好きな選手なのですが、薬物検査で引っ掛かったり、ウスティノフとの防衛戦から逃げに逃げ回った印象があるのが残念。超大型化が進むヘビー級で平均的な体格の選手が勝ち抜いてく痛快な夢を見させて・・・無理かなあ、やっぱり(笑)。

 

単純に①クリチコvsヒューリー2、②ワイルダーvsポペトキン、③オルティスvsウスティノフが実現に至らなかったわけです。それぞれに事情があるにせよ、ボクサーの輝きなんて一瞬なんだから一番いい時に対戦して欲しいのがファンの希望です。

リング上の強弱やレベルの高低はともかく、ファンに最高のシチュエーションを提供出来たのかというとアリ、フレイジャー、フォアマン、ノートンで盛り上がった70年代やタイソンやや失速後もホリフィールド、レノックス・ルイス、ボウ、モーラー、フォアマンで興味が尽きなかった90年代に比べると現在のヘビー級では、とても足許に及ばない。

ホームズ王朝の80年代、クリチコ王朝の2000年代(~2010年代中盤)もライバル不在で盛り上がりに欠いたとかリアルタイムでは思っていたが、少なくとも独走してた王者(ホームズやクリチコ兄弟)は誰とでも戦っていたぞ。ただ、見合う相手がなかなか出て来なかっただけであって。

ヘビー級が動くが如くボクシング界が動くという様に業界の盟主たる自覚を持ってビッグマッチを実現し、勝ち抜いていけるものが次世代にスーパースターとして記憶されるのだろう。ただ、それは上の3名では無い気がする。

 

 

 

そういえば、「君の名は?」誰だっけ?

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メキシコのツチノコが日本に寄生するみたいです。一般に外来種は生態系を崩すので害獣扱いされるものですが、これも例外では無いでしょうね。他の害獣は2匹とも駆除されたので今回も早期の駆除を望みます。カマセという餌をやらないでください!

 

まあ、アレも駄目なんですが、それ以上に駄目駄目感を出してるのがWBOアジア太平洋の王座です。認可しなくてもやっていいよとなったら早速、何試合か日本で実施。節操無いですね。

あまり世間の認知度とかここで言いたくはないのですが、世間的には今の日本が抱えてる世界王者を全員ソラで言える人は稀でしょう。

しかし、専門誌を毎月欠かさず買う人やネットで関連のSNSを気にしてる人なら世界王者はソラで言える、東洋や日本の地域王者も同様だと思います。多分・・・東洋は疑問かな。

 

しかし、ユースやWBOアジア太平洋はどうなのか。暫定も含めて今、決まってるタイトル戦の組み合わせを全部覚えてる人がいたら、ボクシング・ファンの中でもそりゃレアだわな。

雨後のツチノコ・・・もとい竹の子の如く、地域王座の国内解禁をしたらこの展開。まったく節操が無いったらありゃしない。しかし、これに賛同する人もいて、その言い分もあるそうです。それは・・・

①タイトルマッチと名打った方が興行の宣伝に都合がいい。箔がつく。

②WBOの上位ランクに入れる。

③ボクサーたるもの無冠よりもベルトの一つも欲しい。

というものに集約されるみたいです。しかし、かって日本ランキングの幅を広げたときに興行の宣伝を謳っていたものの集客は伸びなかったし、②のWBOのランクインに関しても、国内で凌ぎ合いをしてこなかった選手が即世界へ通用するとは思えない。③は論外。思い出作りで完結するのはプロでは無い。ランカーで終わっても何年も語り継がれてるボクサーはいくらでもいる。赤井英和もベルトを巻くことは無かったぞ。しかし、芸能関係の仕事をしてなくても恐らくは今でも語り継がれてるであろうことは想像に難くない。青空西田や川崎タツキはどうだろう。世間に知名度は無くとも、普通にボクシング・ファンであれば彼らの戦いぶりは容易に脳内で再生できるはずだ。

 

ランキングも無い、防衛期限も無い、王者も挑戦者も何者なのかわかりはしない、そんな王座に価値なぞあるものか。そして何年か経ったあと、ボクシング・ファンにすら、こう言われることになるだろう。

「そういえば、WBOの何ちゃらって名前の王者だったみたいだけど、君の名は?」

 

 

 

 

前かがり

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先日、チャベスvsウィテカーを久々に観て見ました。

この試合はチャベス・ファンの心の淀になってるのですが(笑)、もしかして、今見直したら当時と違った感想を持つかもと思って見たのですが、変わらなかったです。ウィテカーの勝ちを引き分けでサービスしてもらった印象かなあ。私的採点は116-112で4差ウィテカー。

まあ、これならばスプリット判定というのが引っかかるが負けは負けと判断されたランドールとの1戦目の方がすがすがしいです。やはり、ボクシング・ファンは特定のボクサーのファンである以前にボクシング自体のファンなので、可能な限り公明正大とまではいかなくても、見てる人を落胆させないジャンルであって欲しいものです。見る方もジモジモと馬鹿の一つ覚えみたいに思考停止せずに常に自分の目で見て頭で考えることが必要ですけどね。

 

さて、以前に1993年のフリオ・セサール・チャベスについて書いたことがあるのですが、やはり92年のカマチョ戦をピークに93年頃から緩やかに下降線を描いてきたのはファイターの前傾のバランスが崩れてきたからではないかなと思います。

エキサイトマッチでのジョーさんや浜田さんの受け売りですが、やはり頭の位置が足を超えることが顕著になってるというか、ウィテカー戦では足を使うウィテカーを詰められずに強振してさらにバランスを崩すというシーンも散見されました。

 

チャベスと同じ様に上半身と下半身のバランスを崩して凋落していったボクサーにマイク・タイソンがいます。私見ですが、ケビン・ルーニーに師事してたタイソンは踏み込みのスピード、横へのステップの速さ、上体のブレなさがあって逆に相手の懐に一気に入り込むことで自身の身長の低さがむしろアドバンテージになるかの様なボクシングを見せてました。

異論反論あるかも知れませんが、私は今の時代にタイソン、ルーニーのコンビが盤石で現代のトレーニング理論を付加してればクリチコ兄弟相手でも無双してたと思います。それ位にマイケル・スピンクス戦までのタイソンは輝いていた。

89年のフランク・ブルーノとの1戦目、ダグラスへの敗北で感じた違和感はレイプ事件による4年間の収監によって明らかなものになってきます。95年以降のタイソンは上体の強さとパンチ力に特化するスタイルになり、更に下降の一途を辿ってしまったわけです。

チャベスの凋落は膝の負傷や勤続疲労による部分が多いのに対して、タイソンは自己を律しきれなかったことで凋落を早めたのは返す返すも残念です。

 

2人の偉大なボクサーでも下降すると早いものだし、ボクシングは本当に残酷なスポーツです。それだからこそ、今の輝きを見逃さない様にすることがファンにとっても大事なことなんだなあとボンヤリ思った休日の朝でした。

 

ドネアどうする。

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パッキャオvsバルガスをWOWOWで観戦しました。そういえばコット戦以来、KO勝ちが無くなったパッキャオ。もう9年もKO勝ちが無いそうです。確かにクロッティ、モズリー、マルケス兄は仕方ないがリオスやアルジェリも倒せなかった。

しかし、パッキャオの試合は相変わらず面白い、KOは無くてもダウンは結構獲るし、いろんな局面でいろんな技術も見せてくれて打ちあいも辞さない。ともすれば消極に過ぎるメイウェザーとはあまりにも対象です。

 

         

 

さて、この日はパッキャオの復活以上に衝撃的な試合がありました。ノニト・ドネアがジェシー・マグダレノに1-2ながら明確な判定を落としてしまった試合です。

最近のドネアは相手選びも慎重過ぎるキライがあったし、この日は単発強打狙いで振り抜いたところにパンチをもらいバランスを崩すシーンも多々ありました。やはりリゴンドー戦やフェザーへ初めて乗り出したベチュカ戦以降は歯車が狂ってる感じがします。それでも左フック等に一発があるので何とか、勝ち星を重ねてきた試合もありますが、09~12年頃の緻密かつ神がかかった強さは感じられません。

 

かっての好戦的な試合スタイルからより防御に重きを置いて、成功した例としてはパッキャオやメイウェザーなどがいます。

パッキャオはかっては左を主武器にした攻撃特化型でしたが、フレディ・ローチに師事することで多彩なポジショニングから間断なくコンビネーションを打つ攻防兼備の広角殺法を取り入れました。結果、コット戦以降はKO勝ちから離れてるものの、決定的なダメージを被る試合はしていない。あえてあげればマルケス兄との4戦目でのKO負け位だが、あれとても後に引くダメージは残ってない様に思える。

メイウェザーは2001年のディエゴ・コラレス戦をベストにヌドゥやガッティ相手にもアグレッシブな試合を見せてきたが、07年のハットン戦を最後に一度引退して09年にマルケス兄相手に再起して以降に今の安全重視のスタイルの方針が堅固になった気がする。

パッキャオよりもディフェンシブに針を振ったため、試合のスリルには欠けてきたが、負ける姿が想像できない点ではリゴンドーとも重なる。リゴンドーと違うのはエキサイティングな試合をしてた貯金が生きてることも大きいだろう。(無論、米国籍であることや階級的な点でもリゴンドーより有利に働く要素はあるのだが)

一昔前ではロベルト・デュランが階級を上げるごとにボクサー・タイプとしての面が強くなったりしてるし、日本でも河野などは不器用なファイターだったが、30過ぎてカウンター・パンチャーーとしての資質が開花するなどの例もある。

 

一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いだったドネアだが、最近は下からの突き上げもあるし、いろんな意味で今の試合スタイルは頭打ちではないかと感じさせられました。勿論、今のままでも歴史に名を残せるでしょうが、本来の持ってる才能はこんなものではないはず。ここからもう一花咲かせられるかどうか、本人と陣営の柔軟性が問われるところです。

 

暫定より返上

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今年も年末が近づいてきました。

30日有明、31日太田、岐阜、京都と諸事情により大阪の井岡興行が自粛されましたが、相変わらずの一極集中は何とかならないものですかね。

さて、そんな状況のボヤキよりも個人的に何だかなあと思うのが、ミニマム級の世界王座の扱いです。かってはリカルド・ロペスや新井田、イーグル、アギーレ等の多くの名王者を輩して歴史を刻んできた階級ですが、ここ何年かは混迷の一途を辿ってます。

 

挑戦者や王者の質とか選手の層の厚さ等はその時代によって波があるので仕方無いと思います。問題は運営方法。端的にいって(本人に非が無いことは前提として)高山勝成とその周辺における王座の返還があまりにもお手軽感というか身内によるたらい回し感があって、世界とは名ばかりのものに成り下がってることです。

ある選手が階級を上げるために王座を返上して、同門の選手が王座決定戦に挑むということはボクシングがタイトル戦をベースにした興行ビジネスの側面を持っている以上は仕方無い面もあります。例えば近年でも井岡がWBAミニマム返上後の宮崎の決定戦出場や井上兄がWBCライトフライ返上後の八重樫の決定戦出場等が記憶に新しいと思います。

返上した王者はいずれも転級して返した王座に拘泥することなく、次のステップへと足を進めます。たらい回しと揶揄されようとも次を繋いだ後継王者は防衛を重ねて汚名を返上すればいいだけですし、然るべき試合をしていけばファンに認められていきます。

 

しかし、高山のここ何年かのケースはどうなのか。同一階級4団体制覇という目標があったにしろ、2014年の大晦日以降の流れは褒められたものではないだろう。何故、唯一の心残りとしていたWBAの正規王座をこそ狙わないのか。

 

・2013年3月メキシコでロドリゲスからIBF奪取→ライセンス再交付により国内復帰

・2014年8月メキシコでWBO王者との統一戦を行うも判定負けで王座陥落

ここまではまあいい。国内外で実績を積み重ねた立派な戦積だし、タイトルの流れも分かりやすく、そのときにベストな選手が王座を獲得しているという点では健全です。

 

問題はこの後。やはりTBSと年末が絡んできてからおかしくなったのかな?

・2014年12月:WBOとIBFの両王座決定戦、しかも相手は日本王者の大平。マッチメイク自体は悪くないが、世界と冠した試合、しかも二冠を賭ける試合としてはどうなのか。

 

・そしてWBO返上→田中恒成の最短記録狙いに協力。バーターで田中が戴冠した後に統一戦を行おうという話があったとしか思えない。

2015年12月:しかし、アルグメドに敗れてIBF王座陥落。田中も翌年にWBO王座返上して転級してしまった。

ここで一度敗れたアルグメドに雪辱を挑むなら整合性はある。ましてこの試合ではスパーも十分に出来ずに調整不足だったことを語っているので、リベンジする理由は十分にあるはずだ。しかし、高山が狙ったのはかって田中が保持してたWBO。しかも相手はかって知ったる仲の加納。まあ、王座返り咲きだけを目的とするならこちらなんだろうけど、ファンとしては白けるだけでした。そして、自身の負傷による王座返上でなく、暫定王座の擁立。しかも決定戦では新鋭の山中が出場すれば勝率はまだ高まる。

 

高山だけでなく陣営も含めての判断でしょうが、余りにもベルト有きのあからさまなマッチメイクや実質、私物化した運営を見てみると身内以外のファンを置き去りにした感は否めない。かってはJBCに反旗を翻し、有言実行で海外でハード路線を渡り歩いてきた高山はどこへ行ってしまったのか。

海外では日常的にカネロやパッキャオ、メイウェザーが返上→再挑戦をやっているが、彼らは世界王座すら超越した存在だからファンも認めざるをえないわけであって、世界王座を頂点にしてタイトル・マッチ主体のビジネスをしてかねばならない日本で同じことをすれば混乱を招くだけでしょう。4団体を認可しても王座の推移がわからなければファンは混乱するばかり、自身の負傷で永らく防衛が出来ないなら安易に暫定を設けずに潔く返上すべきではないか。

一度、卒業した王座に拘るよりも、新たな高みを目指すのが我々が知ってる高山勝成というボクサーだったはずだが。

 

 

コバレフvsウォードの私的見解

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遅ればせながらコバレフvsウォードを観ました。

個人的な採点は114-113で1差コバレフ。しかし、7Rと10Rがどうかなあと思ったこともあり、逆の目が1~2差で出ることは十分に予想されます。そのため、ジャッジ3者が114-113でウォードというのも、まあ納得は出来ます。ジャッジが3名とも米国人という審判構成で疑義を抱かれる隙を残したものの、不当な採点とまではいかないというのが自分の感想です。

試合の流れを前半(1~4R)、中盤(5~8R)、後半(9~12R)の3つのパートに分けて試合の流れを追って行くと、前半コバレフ、中盤は互角かややコバレフ、後半ウォードという感じです。

私の私的採点は前半はコバレフのフルマーク。3,4Rは微妙かもと思ったけどコバレフかなあ。2Rにはダウンを奪ってることも加味すると40-35で5差コバレフ。

中盤になると5、6をお互いが分け合い、7と8がウォード。7Rは迷ったもののウォードに振ったのでここまで8R終了時で77-74コバレフ、3差まで差が縮まってきたものの、最後の4つを全部取らないとウォードに勝ち目は無い。(私的見解)

コバレフのパンチは左ジャブ一つとってもウォードの顔面を跳ね上げるなど、派手に観る者にアピールしてますが、ウォードが下から潜り込む様にして距離を詰め、突きあげる様な左ジャブやクリンチからの際で置き土産の様に打っていくボディがコバレフに流れるべきポイントを幾ばくか食いとめてる印象です。

後半はクリンチワークを駆使してボディを巧みに内打つウォードに流れが傾いてきました。

9,11,12Rはウォード。10Rが微妙でしたがここでコバレフに振ったため私的な採点は1差でコバレフ。逆にウォードが取ってれば114-113で勝ちになるので内容はともかく、公式と採点結果は一致します。そのため、ユナニマスではあるもののウォードの勝ちであってもおかしくはない理論になります。

ただ、あくまでも映像を冷静に見直しての感想なので会場で採点とか関係無く見てたら不満を漏らしてたかもしれません。コバレフ推しだったし。

 

思えばこのようなKOパンチャー(矛)と相手に打たせないディフェンス・マスター(盾)の対決はボクシングのシンプルな対立構図を煽るもので、観る者を熱狂させてきたものですが、終わってみると盾が矛を通さずにへし折るが如く、ディフェンス・マスター側の勝利に終わっているケースが多い気がするのも興味深いところです。しかし、コバレフに勝って欲しかったな~。

 

 

 


無料(タダ)ほど高いものは無い。

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先日、神戸で行われた4大OPBF戦の映像をある方のご厚意で送って頂き、観て見ました。

試合内容は玉石混合ではあったものの、全体的には面白い試合が多い大会だったと思います。出来ればノー・カットで観たかったなあ。

こちらは未見ながら、大阪でも後日にOPBFとWBOアジア・パシフィック、ユースなども含めての5大タイトル戦が行われましたが、映像で観た方や会場観戦した方の観戦記などを読ませて頂くと、こちらはより良い試合とそうでない試合が明確になってしまったみたいですね。王座が増えた分、当然ながら業界やジムの自己満足で観客置き去りの試合が増えてしまったのは残念です。これらを隠れ蓑にして正当マッチメイクで上に上がるのが馬鹿らしいという風潮になってしまうのが一番嫌ですね、それはファンの望む好カードが激減することを意味しますし。

 

さて、両大会も映像や写真等を見ると会場内風景は失礼ながら空席が目立ちます。

神戸の体育館は長谷川の復帰2戦目(+ツニャカオvsエスキベル)のときは札止めだったこともあり、観客の求めるものはタイトルの肩書きでは無いことが明白です。いろんな要因が考えられるし、ファン・レベルでの現状打開策としては自由席や小中学生への無料開放とか提言される意見も散見されますが、私はこれはちょっと疑問を持ちます。

例えば80~90年代の韓国や現在のタイ等では地元の有力者や政治家が支持集めのために興行を買い取って、観客に無料で試合を提供するという慣習がありましたが、結果、どうなったか。韓国ではチケットを買って観に行くという慣習がしばらく根付いてなかったそうです。

ボクシングが凋落した後、2000年代の前半~中盤位でK1やMMAのプロモーションが市場開拓をしようとして苦戦した経緯があります。他のサッカーや野球は門外漢なのでわかりませんが、いわゆるリング・スポーツ(ケージも含むwww)としての格闘技興行は金を払って見るものではないという考えが永らくあったそうです。UFCも苦労したみたいですし。

没落したボクシングは言わずもがな・・・・・・

 

無料というのは一見、言葉の響きはいいですが、批評することをためらわせる効力もあります。曰く「タダで見せてもらってるのだから文句を言うな。」これでは提供する側も次はもっとより良いものを創りあげようということにはならないはず。

例えば

・もっと良いカードを組もう

・もっと観客に満足してもらえる環境を提供しよう

①一階平面への雛段の設置

②試合の進行をスムーズに行うこと、短すぎず、長すぎない総ラウンド数

③パンフの中身の充実。展望記事等入れて、関係者挨拶や広告だけにしない

④リングアナのアナウンスの聞き取りやすさ、音割れはしてないか

⑤ラウンド・ガールやタイマー等でラウンド数、時間が観客に明示出来てるか

⑥適度な休憩時間の導入

⑦一般層の観戦記念のための販売グッズの充実

⑧冷暖房は必須:神戸では暖房を切ってたらしいですね。経費節約かフィリピン人対策か知りませんが快適な観戦環境を提供できないとリピーターは付かないですよ。

 

※照明も観客席とリング上の明るさが同じだと、観づらいものです。周囲を暗くしてリング上に照明が当たる(昭和の新日本プロレス方式)方が意識をリングに集中しやすいと思います。

 

良い興行は主催者の一方通行でなく、観客の満足が加わってこそ成り立つものであり、満足したから次回も足を運ぼうという気持ちになるものです。そして、わずかながらでも金払って観に来たからこそ、その感想は正鵠を射ているのではないかと思うのです。

個人的には現状の価格設定が問題なのかと推測します。高い席はスポンサーや応援してくれる関係者がご祝儀的に購入してくれるだろうけど、自由席や安い指定席が地方で4000円とか5000円では二の足を踏んでしまう。いくら高い価格設定をしてもチケットを買ってもらわねば利益は出ないし、まずは2000円とか3000円の席を作ることから始めてはどうでしょう。

マニアはそうすれば5000円で1興行行くよりも、3000円で2興行観ることに労を惜しまないし、一見さんも呼び込みやすくなるので結果として業界に利益をもたらすことになるのではないかと思うのですが。素人考えまでに。

 

あ、でも倒れ屋のタイ人との試合は苦労してでも観に行かないから、ランクが下でも食ってやろうという気概のある日本人やフィリピン人との試合でないと無意味だと思いますよ~。

身内も大事ですが、並行して一見さんを集客していく努力はしていくべきではないでしょうか。結果として、好カード、好試合が多く見られることになるのがファンにとって望むことですしね。

 

 

2012年大晦日のあのこと。

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ミニマム級の王座を保持してた頃、井岡に期待する層は多かった。

あのTBSに庇護されてる時点で当時から胡散臭さを感じてた方は自分の周囲にもいたけれど、ボクシング・ファンは基本的に優しい人が多いので、然るべき試合をしてくれるのであれば、どんな結果であっても目をつぶろうと思ってました。あの瞬間(とき)までは。

https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/fight/2016/12/05/post_628/index_2.php

 

2012年大晦日。あれから4年も経つのか。

本来なら当時の国内最短二階級制覇を目指して井岡はローマン・ゴンサレスと拳を交えるはずでした。強い王者に挑むのは当たり前だと誰もが信じて疑わなかったのですが、ロマゴンは何故か突然、スーパー王者へ格上げされました。

空位となった王座を無名のメキシカンと争って戴冠した井岡はこの瞬間に記録と引き換えに多くのボクシング・ファンの信頼を失ったのです。それでも直後にロマゴンと対戦してれば、ここまで非難されなかったのですが、4年間、まったく音沙汰無しで平穏に3階級制覇を果たします。身内のファン以外のネガティブ・イメージだけはそのままに。

 

いつかはやることになる、親父を含めた陣営の責任で本人に非は無い。どこかで聞いたことのある言い訳が並べ立てられました。しかし、ロマゴンのこのインタビューにおいてはオファーの事実は無かったことが語られてますし、ロマゴンのスパーリング・パートナーであるキービン・ララにオファーを出してもロマゴンにはまったく出そうとしなかったのもある意味、「伝説」です。

今回の大晦日、一説によるとTBSは井岡の相手にエストラーダを推していたと言われてます。しかし、対戦相手はスタンプ。同じ興行に出る大森や小國の相手は誰だと思ってるのだろうか。彼ら二人に比べて恥ずかしいと思わないのだろうか。

 

井岡が尊厳を戻せる相手は2人。

・ローマン・ゴンサレス

・井上尚弥

彼らと戦わない限り、ボクシング・ファンの信用は取り戻せない気がする。

そして、自前の興行が打てなくなった今こそが、自分で行動するチャンスなのではないでしょうか。

 

12・8後楽園観戦記

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2ヶ月ぶりに後楽園へ行ってきました。拳四朗と益田の揃い踏みとアンダーの長嶺vs松山を目当てにいつものバルコニーへ。

平日興行ということもあり、入りは今一つの感でしたが、19時過ぎ当たりから周囲の密集度が上がってきました。それでも南側に空席が目立ち、7割位の入りか。

この日はブログのコメンターである太陽と海さんと観戦したのですが、彼が駆けつけた時は4000円の自由席が無かったみたいです。ちなみにパンフレットも配布分が終了したとのことなのですが、そんなに入っていたかなあ?

1,2試合目はデビュー戦同士の対戦。特に2試合目の土田vs泉谷戦で土田の豪打に泉谷が顔から落ちる様にダウンしたときは観ててゾッとしました。大事に至らなくてなりより。

3試合目はB級デビューの三迫の佐川が韓国のキムに3RでTKO勝ち。右ストレートもボディもボコボコ決まって、あれでは最後のストップも仕方ないかなあ。ラウンド間の選手のプロフィール紹介にもパンフにもアマの戦積が無かったですが、実際はアマ経験者みたいなので戦積位は載せて欲しいですねえ。

 

A級が2試合。ノーランカー同士の対戦ですが、後半も丁寧に左から組み立てていった三浦仁(三迫)がメイウェザーがかってる熊谷直昭(T&T)に8回、3-0判定勝ち。

この試合の最後のラウンド開始前位に太陽と海さんが到着。何とか目当ての長嶺vs松山に間に合いました。

そして今日の裏メイン。長嶺の左フック、右ストレートのインパクトは強烈だったものの、ダメージを感じさせない松山のタフネスもさすが。何度か一瞬、動きが止まるシーンはあったものの、次の瞬間にはダメージ等無かったの様に圧力をかけて行きます。

しかし、それにも限界がありました。7R早々に長嶺の強打で松山がダウン。起き上がったときの追撃で再度のダウン、蓄積されたものが一気に噴出したかの様な最後でした。

これが本日のベストバウト。

 

そしてWメイン。まずは益田vs小澤の日本バンタム級タイトルマッチ。

硬質なパンチを打ち込みつつ、圧力をかけていく益田は普通に強い王者だと思う。ただ、彼に土を付けた岩佐と大森が国内レベルを超越してただけであって。

試合は益田の強打が炸裂して2Rにタオルが投入され、呆気無いまでのTKO決着。東洋の現王者のマーク・ジョンヤップか前王者の山本隆寛との対戦が見てみたいな。大森相手でもいけるんじゃないか?と思わさせられました。

 

Wメインで拳四朗が登場。何よりセコンドの父がデカい。現役の頃はライトヘビーの東洋王者だったものな。大振りのアブタンの打ち終わりに拳四朗がパンチを打っていく、最後もそこからのコンビネーションをまとめてダウンを奪い、3RでTKO勝ち。

拳四朗は機動力もあるし、パンチも一戦毎に迫力と破壊力を増しているのが分かるものの、飛び級せずに着実に上を狙って行くのがベターな気がする。良くも悪くもボクシングが真っすぐなのでもう少し色んなタイプの選手と拳を交えてキャリアを積んでからでも世界を狙うのは遅くないだろう。個人的には宮崎戦希望。

 

タイトルマッチが2試合とも実力差を見せてアッと言う間に終わってしまったため、ややアッサリした印象の興行ですが、試合後に太陽と海さんとのマニア談義まで込みで考えると「濃い」一日ではありました(笑)。

長谷川引退に寄せて

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長谷川穂積が引退を表明しました。

残念なような、ホッとするような相反する気持ちがない交ぜになった複雑な心境です。

残念なのは、まだやれるという気持ちと長谷川の試合をもっと観たいというファンの勝手な願望であり、ホッとするのは致命的な怪我などを負うことなく、引退したことへの安堵感といいますか。キコ・マルチネス戦の後はまだ、やるのかと思ってた位でしたからね。

 

関西にいい選手がいると聞いていたのは熟山戦位だったか。そしてマーカに勝利を収めて防衛を積み重ねた頃には確信に。この頃はKOこそ少なかったものの、防御技術は後の長谷川自身のコメントで「防御に徹すれば一発も食らわない自信がある。」と言わしめるほどのもの。しかし、14度防衛中のあのウィラポンに勝てるとは夢にも思いませんでした。ましてや、あれだけの長期政権を築くことになるとは。

長谷川以前に2桁防衛を果たしたのは具志堅のみでしたが、長谷川以後は2桁の壁を破る選手も出てきました。内山や山中等。私見ですが、世界戦を勝ち抜いていくうえで従来の日本人選手のタイプにありがちだったファイターかボクサーに特化したスタイルでは幅広い挑戦者群の中で勝ち続けるのが難しいということに気づかされたからではないでしょうか。

さりとて単純なボクサー・ファイターかと言うとそうでは無く。いわばパンチのあるアウト・ボクサーといいますか・・・

長谷川以前に2桁には届かなかったものの、7度防衛の新井田、8連続防衛の徳山、以後になりますが、7度防衛のうえ名誉王者となった西岡などはブロッキングだけに依存しがちな旧来の日本人選手と一線を画した、距離感に優れたディフェンス技術が光る王者達です。空間把握能力に優れた王者達が輩出されて日本のボクシングは更に一段階上のレベルに上がったとは言えるのではないでしょうか。打たせて打つから打たれずに打つの徹底へ。

 

まず、当てさせない。そしてKO数こそ少ないものの、イザというときの新井田のキレのある連打や徳山の右ストレートには決定力を感じさせられました。西岡のモンスター・レフトは言わずもがな。長谷川以後の長期政権樹立者である内山のアマ・スタイルに裏打ちされた豪打や山中のゴッド・レフトに関しては説明の要は無いでしょう。

 

そして長谷川自身にとってのバンタムでの防衛戦での一番のターニング・ポイントになったのはウィラポンとの2戦目だったと思います。ここをクリア出来たことが後の長期政権に繋がったはず。自著でも一度はここで燃え尽きかけて引退を考えたと書いてありました。それは困る(笑)。

 

王者として一番充実してたのは連続KO防衛を繰り広げてた頃でしょうか、V6のファッシオ~V10のペレスに至るまでの08~09年位。この頃は攻撃特化型がうまくハマっており、まさに神がかっていたと言えましたが、もう一つの持ち味である防御技術や長期戦における長谷川ならではの試合の組み立てを堪能するという部分に関しては物足りなさを感じてました。しかし、これは贅沢な悩みかも。惜しむらくは09年12月のV10戦で当初の予定通りエリック・モレルとの対戦が実現してれば、この贅沢な不満は多少は解消されたとは思いますが。

 

2つ目のターニング・ポイントは2010年4月のモンティエル戦。結果は残念でしたが、私はこの試合こそが内容的には長谷川のベストバウトと思います。

この内容でここで勝ててれば、次は間違いなく海外進出があったはず。そして後に西岡が辿りついたドネア戦もあったかも知れません。ただドリームマッチが実現してもそこでモチベーションが完結してしまい、国内へ戻っての3階級制覇路線を歩まなかったかも知れませんし、こればかりは歴史のIFに留めておくしかないでしょうね。モンティエルに負けたからこそ、後の3階級制覇への喜怒哀楽をファンも長谷川とともに歩めて感情移入出来たのかも知れないですし。

そして、フェザー以降は苦闘の歴史とも言えます。ジョニゴンに敗れたとき、キコ・マルチネスに敗れたときは引退した方がいいのではないかと無責任なファンの立場で思ってしまったのですが、それでも、何よりも自分を信じてたのは長谷川自身に他なりませんでした。

強打のオラシオ・ガルシア戦、そしてラスト・ファイトとなったウーゴ・ルイス戦。ルイスにダウン寸前に追い込まれながらも気力と技術で打ち返した殊勲の9R目こそが、まさにキャリアの総決算として相応しいベスト・ラウンドではありました。

見た目の奇抜さも派手なパフォーマンスも無い、戴冠時に本人が発した「地味な王者」は気がつけば多くの自身の試合を通して誰もが感情移入出来る王者になりました。長谷川の軌跡を追い、そのキャリアを観戦者として同時体験したことは間違いなく、我々にとって大きな宝になりました。今までのキャリアに労いの気持ちを持ちつつ、これからも業界と関わっていくであろう長谷川にボクシング・ファンの一人として素直にエールを送りたいと思います。

 

年末かぁ・・・

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今年もあとわずか。そして年末には近年、恒例行事となる世界戦祭りが近づいてきました。

何年か前までは格闘技が担ってた役割をボクシング界が代わりに担うことになったのですが、ファンにとっては一極集中よりも一週間とか半月のスパンで散らしてくれた方がいいのですけどね。多分、散らしたら全部観に行く人は一杯いると思いますよ。

今年もテレビ局が奮って、即席・・・もとい多くの世界戦を組んでくれましたが、早くもタパレスvs井上弟やハスキンスvs大森が中止になるのを見るにつけ、世界タイトルマッチをもっと大事に扱って欲しいなとは思います。いろいろ無理が出てるんじゃないですかね。

 

まあ、有明の井上兄vs河野、大田区のコラレスvs内山2と京都のグスマンvs小國位でいいんじゃないかという気がします。田口vsカニザレスも田中vsフェンテスも無理してこのタイミングでやらなくてもいいと思いますし、そんなことよりも決定戦ばっかりで例年盛り上がりに欠ける、カーニバルこそなんとかして欲しいですね。

適度な相手がいないなら、それこそ日本王者と東洋王者を戦わせたりとか。それこそまさにチャンピオン・カーニバルではないでしょうか。ミニマムの福原vs山中竜也(または加納)、フライの粉川vs比嘉、バンタムのジョンヤップvs益田とかね。大森も大晦日にフライ級のロッキー・フェンテスと対戦ならばマーク・ジョンヤップとやればいいのに。

テレビ局に翻弄された日本のMMAはどうなってしまったのか。毎年、一部の勝負論が見えるカードを除くと馬鹿騒ぎにしか見えない状況に辟易してるからか、あらぬ心配を抱いてしまいます。

 

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