久々にホールに足を運びました。
平日興行にも関わらず、開場前は久々にホールの廊下から階段へ連なる列が出来ました。これだけで地力のある興行だと実感。期待値が高まります。
この日はhigegeさんとその知人といつものバルコニーから観戦。
「今回は臼井を応援しますよ!」というhigegeさんの提案で青コーナー側に陣取りながら開始を待つ。
客入りは開始時は比較的余裕があったものの、メインが近づくに連れてかなり密度が高まってきて、気が付けば北側の席はビッシリ、いつもは空席が目立つ南側もかなり、埋まっており、南側後方に結構な数の立ち見も出てきたほど。全体的には8~9割は埋まっていて、あえて言えば満員以上超満員以下って感じかな。
さて、試合の方は全6試合。アンダーでの3試合はいずれも金子ジム勢がKO勝ち。ウェルター以上の重い階級ということもあって1,2試合目はともに迫力があったものの、やや大味な印象。
しかし、3試合目の藤中vs大村は階級がウェルターとはいえ、軽量級の様にスピードがあり、距離を意識したテクニカルな試合として幕を開けた。
1Rは藤中がカウンターをボコボコ当てて、KOは時間の問題かと思わせたものの、そこからの大村の粘りもあり、熱戦に。最後は藤中が壮絶なKO決着をつけたこの試合が、前座のベストバウト。
そしてメイン。まずはダッケルvs木村隼人。
木村は前半、忙しなく手を出すが、ほとんどがヒットしない。
ダッケルが軽いが、的確にパンチを当てていく。意外にリーチが長く、力感が感じられないが、タイミングが良いのか、木村の前進を阻むような左が印象的だ。前半はダッケル優勢に試合が進む。
その後、序盤からボディをしつこく打っていった木村が後半にチャンスを掴みかけるが、結局はダッケルのインサイドワークに誤魔化されてしまった感じ。10Rは一番の勝機だったが、ここで攻め込めず、11Rを完全に落としてしまったのも痛かった。
判定はさすがに6差はどうかと思うが、ダッケルの3差位の判定勝ちかな。
一見、組しやすく、パンチもある様に見えないから、今後はダッケルをターゲットにする選手も出てきそうだけど、なかなかの曲者。今後は日本人キラーとして名を馳せることになりそうです。大差判定で完封した井上弟はやはり強いんだな・・・
次いで和氣の再起戦。会場の雰囲気がガラリと変わる。
やはり、スター性を感じますね。相手はベテランの瀬藤。
タイ人が相手でなくて良かったが、瀬藤はやはりブランクが大きかった。和氣のパンチに反応できず、距離を潰して大きなパンチを放つが力感が感じられない。
そして5Rに決着。和氣はやや慎重なキライがあるが、ガードの低さよりも下がりながらの攻撃が多いのが気になる。ブランクのある瀬藤だから押し込みを凌げたが、圧をかけてくる相手を捌けるか?不安が残る。例えばこの日のメインを張った大竹と対戦したらどうだろうか。
陣営は日本人王者が揃ってる今だからこそ、世界獲りを急がせるつもりだろうが、焦らず、国内からじっくりと出直して欲しいとも思う。
それか、中南米や北欧の世界ランカーと対戦してもらいたい。
最後に大竹vs臼井。
事前にこの試合の勝者に挑む丸田がリング上から挨拶。
higegeさんたちは臼井応援だったが、この後に丸田と戦わせて面白そうなのは大竹なので、心の中で大竹を応援してました、higegeさん、正直、すまんかった!
試合は序盤、臼井のシャープな左ジャブ、右のストレート、フック等が決まり、王座奪取への期待を束の間、抱かせたものの、ラウンドを重ねるとエンジンの出力が上がってくるのが大竹。鼻血を早々に出したものの、顔色変えずにゴリゴリ前進。
臼井のパンチを連打で食らっても意に介さず、逆に臼井は大竹の攻撃でバランスを崩し、動きが止まるなど見栄えが悪い。
そして10回、ラウンド終了間際についに臼井がダウン。そしてセコンドが躊躇なくタオル投入。これはいいタイミングでした。
第一試合からメインまでスムーズに試合が進行し、お目当ての選手が終わったら帰るお客さんもほとんどいなかったので、本当に観にきて良かったと思える興行でした。
これだけの客入りで最安値の5000円を当日でも正直に販売してたのは良かったと思いますし、自由席もいつもなら南側の後ろ2列まででしたが、この日は後ろ5~6列まで自由席だったのは観客目線からするとありがたかったですね。
唯一、気になったのはリング内のことですが、試合のストップが明らかにタイミングが遅いだろという試合もありましたね。膝がぐにゃぐにゃになってるのに再開させて、踏ん張れずに重大な事故につながったらどうするのだろうか。レフェリーが高齢な方も多いので、こちらも世代交代を考えてもらいたいです。