観戦仲間のプクーさんが国ごとの不完全ガイドをブログで記されているので、自分もちょっと趣向を凝らしてやってみます。
90年代以降に活躍した選手を親に持つ、二世ボクサーをピックアップ。いち早く世界王座を奪取した拳四朗に追いつけ!
1.辰吉寿以輝(大阪帝拳)
プロ6戦6勝(6KO)無敗
90年代を代表するカリスマ、辰吉丈一郎の次男。
アマ経験はないものの、ワンパンチで試合をひっくり返す決定力と当て感の良さもあり、このキャリアの選手としてはスケールの大きさを感じさせる。しかしながら、防御の拙さや攻撃に特化してしまうメンタルはかっての父親同様に気になるところだ。
また、新人王戦が不参加だったり、陣営が過剰に慎重になってる印象もある。父親の様になれるかどうかはわからないが、今はとにかく、出来るだけ多く試合を積み重ねていく時期ではなかろうか。
2.畑中建人(畑中)
中京高校在学時に国体3位、選抜ベスト8。
アマ42戦32勝(5KO)10敗
プロ3戦3勝(3KO)無敗
中京のジム、初の世界王者の畑中清詞、畑中ジム会長の長男。
スピードに乗った動きとシャープなコンビネーションから繰り出されるパンチにはキレがある。東海のカマチョと称されてた父親のボクシングを想起させる。
今後、メキシコ修行も予定してるみたいなので今後が楽しみ。
3.湯場海樹(都城レオ・スポーツ)
元日本王座5階級制覇王者、湯場忠志の長男。
日章学園在学時にインターハイ2位、国体3位。
アマ42戦34勝8敗
プロ1戦1勝(1KO)
まだプロでは1戦しただけ、しかも負け越しのタイ人に勝っただけではあるものの、父親に感じたスケールの大きさを感じる。懐の深さを利用して距離をとり、右ジャブから切り込んで左のストレート、フックとつなげていく。父同様の打たれ脆さがあると心配、杞憂であればいいが。
次戦は6月13日、粉川vs黒田のアンダーで予定。
4.仲里周磨(ナカザト・沖縄)
3度世界挑戦した激闘王、仲里繁、ナカザト・ジム会長の長男。
沖縄・中部商業高校在学時にアマで49戦(戦績調査中)
プロ6戦5勝(4KO)1分
2015年度新人王西軍代表。全日本決勝では萱沼撤平(帝拳)に引き分け敗者扱い。拳の負傷でブランクを作ったが、6月3日に再起戦を予定みたいだ。
音が聞こえてきそうな、剛腕からのワンツーが主武器。真正面からの打ち合いを好むシーンも散見される。今後は、持ち味を殺さずにボクシングの幅をどう広げていくか。
5.番外編:プロ入りしてない二世ホープたち。
他にもアマで活躍してる二世ボクサーとしては
・平仲明信氏を父に持つ平仲信裕(南部農林高校→芦屋大学)
アマ63戦48勝(33KO)15敗(2016年12月13日時点)
高校総体2位、全日本選手権は2年連続で2位。
・赤井英和氏を父に持つ赤井英五郎(LAのウラディア・カレッジ)
アマ6戦4勝2敗(2016年12月13日時点)
全日本選手権ベスト8。アメフト出身でミドル級なので期待はあるかも。
・松本好二氏を父に持つ松本圭祐(横浜市立みなと総合高校)
2015年の高校選抜優勝。インターハイ2位。
二世ボクサーは良かれ悪しかれ、父親の名前が背中に乗ってきます。父は父、自分は自分ではありますが、二世ボクサーだからこそ得られる注目はプロとしての大きなアドバンテージです。
重圧に負けず、一人でも多く、父親を超える様な選手になって欲しいものです。