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Channel: リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論
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2・22後楽園観戦記

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小雨がパラつく寒い中、久々に後楽園に行ってきました。

試合前に達人先生、某ブログ管理人、他に初めてお会いするマニアの方と観戦仲間の太陽と海さんを交えて歓談。

いろいろ興味深い話も聞けたけど、さすがに書けない話が多かったかな(笑)。

当日券があるのかちょっと心配でしたが、全席種が〇でしたね。

寒い中、そこそこ人が並んでました。取り合えず11000円の席をゲット。西側雛壇の上段真ん中で非常に見やすかったのですが、連番と念押ししたのに何故か通路越しに分断・・・まぁいいか。

この日の興行は6回戦2試合に8回戦1試合、タイトルマッチ3試合で合計が54ラウンドの大ボリュームでした。

さすがにこのカードだと客席は南側の少しの空白を除くと軒並み埋まってましたよ。バルコニーはまだ解放してくれませんけど。

近くに藤田炎村がいました。やはりメインは気になるだろうな。

Leminoの解説は長谷川と亀海。それでは試合をば。

 

1.56.2kgs契約6回戦

※植松卓美(駿河男児)vs時弘将志(とよはし)

ここまで全勝の植松が左を起点にしたボクシングで序盤からペースを握る。ほぼ互角の手数ながら的確性で植松が上回る。

中盤以降は完全にペースを掌握した植松が6Rフルに戦い、ユナニマス、3-0判定勝ち。

植松は5戦5勝、時弘は10戦3勝(1KO)5敗2分

 

2.Sバンタム級6回戦

※阿部愛斗(角海老宝石)vs星野凌(JBスポーツ)

前列に角海老の阿部応援団多数。周囲が盛り上がりました!

序盤から阿部が左右フック、ボディなどを中心にペースを掴む。

前半は阿部、後半が星野が優勢だった印象。

阿部応援団の熱狂の渦に巻き込まれる形で試合終了も判定は1-0(阿部)で引き分け。

阿部は9戦5勝(2KO)2敗2分、星野は10戦6勝(2KO)2敗2分。阿部の応援団はガラっといなくなりました・・・

 

3.51.5kgs契約8回戦

※デーブ・アポリナリオ(比国)vsタネス・オンジュンタ(タイ)

サウスポーのアポリナリオがシャープな身のこなしからの強打を振るうと会場の雰囲気がガラッと変わった。ただアポリナリオは意外と慎重で手数が多くない。ロープ際の攻防で3Rにタネスが右をカウンターで打ち込んでダウンを奪い場内がどよめく。

直後にアポリナリオが反撃、その最中にバッティングがありタネスが出血。4R、アポリナリオが左ストレートでダウンを奪い返す。そして最後は右のロングアッパー。10カウントが数え上げられてアポリナリオがKO勝ち。タイムは4R1:44。

アポリナリオは20戦20勝(14KO)、そろそろ日本人との対戦が観たいところだ。タネスは14戦12勝(6KO)2敗。

 

4.OPBF Sバンタム級王座決定戦12回戦

※中嶋一輝(大橋)vs中川麦茶(角海老宝石)

何かと話題が尽きない麦茶のタイトル戦。試合前のトラッシュトークも相まって何かが起きそうな雰囲気も試合前にあったが、結局は何も起きずに無難なところに落ち着いたという感じか。

長い距離から変則的な左右フックやアッパーを振り回していく麦茶だが、中嶋は巧みに距離をとって出てきたところにカウンターを合わせる待ちの戦術。

右手を時につっかえ棒の様にして侵入を阻みつつ、出てきたところに左をカウンター、時に右フックで回り込むという展開。

途中採点でも中嶋が圧倒的に優勢な印象を強くするだけだった。

麦茶の単発のヒットも流れを変えることは出来ずに試合終了。

判定は大差のユナニマス、3-0で中嶋。

タイトルマッチとしては微妙な内容だったな・・・

OPBFの二階級制覇の中嶋は18戦15勝(12KO)2敗1分。

2019年1月の日本王座決定戦以来のチャンスを生かせなかった麦茶は41戦28勝(18KO)10敗3分。

 

5.日本フェザー級選手権10回戦

※松本圭佑(大橋)vs前田稔輝(グリーンツダ)

この日の個人的なメイン。真剣で切り合う様な緊張感。

序盤、互いにクリーンヒットは無いものの、静かななかにも激しいペース争い。松本の左ジャブの速さ、前田の身のこなしの鮮やかさに場内が溜息をついたかの様に静かにどよめく。

しかし序盤の3Rでペースを握ったのは松本だった。

4R、一瞬の攻防の中、松本の右フックが決まり前田がダウン。

これはタイミングが良かったのもあってか、前田にダメージは感じられない。中盤以降は松本寄りのラウンドが続いたが、後半に入るにつれて前田が良い場面を作る様になってくる。

9Rは前田がペースを取り返した様に見えた。前田の左に松本がクリンチで凌ぐ。終了間際に打ち返してゴング。

そして10R。前田のワンツーで松本がダウン!ここぞと攻める前田、あわや逆転KOかと会場が湧きかえったが、松本も必死にクリンチ、そのまま何とか試合終了まで凌ぎ切った。

判定は松本がユナニマス、3-0判定勝ちだがポイント差程に余裕がある展開では無かった。

日本王座2度目の防衛の松本は10戦10勝(7KO)。

2度目の挑戦も実らなかった前田は15戦13勝(8KO)2敗。

そして、この時点で21時を優に回ってました。わかってたことですけどね。(諦めの境地)

 

6.OPBF、WBOーAP Sライト級王座統一戦12回戦

※井上浩樹(大橋)vs永田大士(三迫)

コロナ禍に無観客試合として行われた2020年7月以来の再戦。

これは激闘でした。序盤から頭をつけての激しい打ち合い。

永田に圧力負けせんと井上も強引に押し込んで見栄えのいいフック、アッパーを突き上げる。永田はショートの連打で応戦。

2Rまで互角、3R以降は永田の圧力が上回ってきたか、井上がロープを背にする場面が増えてくる。4Rに井上が逆襲して見せ場を作るが5Rに互いにややペースダウン、そんな中でも手数を出していくのは永田。これ以降は井上の手数が減っていく。

ロープを背にしてとにかくガードで凌ぐ、時にクリンチ。

離れては右ジャブを出すが、左の手数が明らかに減少してる。

永田は井上の左のサークリングを右のジャブ、フックで防ぎボディを叩く。

井上は10R以降、意を決した様に最後の3Rを勝負に出たが永田も応戦したため完全に抑えたとは言い難かった。そして観客熱狂の中で試合終了。判定はマジョリティ、2-0で永田。

OPBF王座を初防衛、WBO-AP王座も獲得して二冠になった永田は24戦19勝(6KO)3敗2分。

王座陥落した井上は19戦17勝(14KO)2敗。

 

終了して会場を出たのが22時30分・・・ちょっと遅いよなあ。

外で談笑してるとジョー小泉氏が通りがかりました。談笑してる方がジョーさんと知り合いなのでご挨拶されておりました。

ジョーさんも「面白かったねぇ。」とご満悦。やや遅い終了時間に関しては「海外だと6時間、7時間は当たり前だからね。」とあまり気にされてないみたいでした。

試合は面白かったのですが、終了時間はせめて21時くらいのボリュームにして欲しいなあと毎回思うのです。

 

 


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