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Channel: リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論
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井上尚弥は不人気なのか?

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井上尚弥の海外デビューが近づいてきました。

ロマゴンとの競演という話題もあり、海外メディアではことの他、注目されてるみたいですが、対照的に我が国ではその能力と反比例するかの様にイマイチ、注目を受けられてません。

先日の有明では客席はガラガラ、テレビ視聴率も低調。同じ会場で前日に行われた村田の世界戦とは比べるべくも無かったようです。

当初(2013年頃)はフジの2枚看板。まして、井上はTBSから引っこ抜いてきたわけですし。

一般層の注目と実力がここまで乖離してるのも不思議に思いますが、理由はいくつか考えられます。

①試合以外のパフォーマンスの欠如

※いわゆるビッグマウスでもなく、リング外の破天荒な振る舞いもなく、試合で魅せるべく、余計なことに労力を費やさない。

②そのため、キャラクターが見えにくい

※派手な言動も無く、父がトレーナーこそ務めてるものの、日本人視聴者が好むべたべたした家族愛は見えてこない。あくまでもプロとして自立した選手とトレーナーの関係であるが、テレビ的にはドラマ>競技なのだから、売り出しにくいのだろう。井上自身も優等生的でソツが無いし。

③そして軽量級で凄さ、強さが伝わらない

※今でこそSフライでSバンタムまで視野に入れてるらしいが、デビュー時はライトフライ。そのため、世間に対してのアイコンとしてはインパクトが薄かった。

 

こんな試合をやってるのにねえ・・・

 

 

①と②だから③なのだという事でしょうね。

日本のスポーツはいわゆる伝える側が競技に拘った方向で凄さを伝えられる筆致を持った人がほとんどいない。また、映像や言説等を持ってそれを視覚的・聴覚的に伝えられる力をメディアが有してない。だからこそ、いつまで経っても家族愛とか、負けられない理由があるとか、安っぽい三文ドラマの延長でしか表現できない。

これでは一般の人達のスポーツを見る目が養えないし、リテラシーが育たない。

キャラクターはリングの中の強さで感じるものだし、そうなれば必然的に軽量級でも強さ・凄さがわかります。

それを出来てない環境ではロマゴン戦をやらせたくはないな。

いっそ、アメリカで開催した方がいいのかも知れませんですね。

 

 

 


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