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Channel: リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論
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大型化するヘビー級の小粒化するマッチメイク

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ヘビー級がまたしても停滞してます。ルイス・オルチスとかワイルダーとかジョシュアとかプチ爆発はあるものの、今後の好ファイトとして期待されるのはクリチコvsジョシュア位。それとても本来ならジョシュアがもう少しステータスを上げてから実現すべき試合だと思うのですが、肝心の他のトップどころが怪我だの薬物だの、金だの・・・いろんな言い訳をつけて試合をしないから盛り上がらないこと甚だしい。

 

1.タイソン・ヒューリー(英)

      

永らくドイツ以外のファンを辟易させてたクリチコ王朝にひとまずの終止符を打ってくれたものの、今度は追われる立場のプレッシャーに耐えきれなくなったのか。仮病を使い、練習もしてなかったことを吐露し、ツィッターで引退宣言したり、撤回したりしてる様を見ると今後も業界の盟主としての立場を勤められそうもない。トラッシュ・トーカーとは真逆の心の弱さを露呈してしまうのではクリチコに勝ったことを思い出に身を引いた方が良さそうだ。

 

 

 

2.デオンテイ・ワイルダー(米)

       

ポペトキンとの試合が流れたのは彼のせいではないが、アレオーラやスピルカなどでなく、そろそろファンが腰を浮かす様な相手とやってもらいたいですね。2015年1月に戴冠して以来、王者としての顔見せの時期は既に過ぎ去ったはずだ。ルイス・オルティスとかジョセフ・パーカーとか。怪我が多いのも気になります。

 

 

 

3.ルイス・オルティス(キューバ)

      

37歳と年齢は重ねてるものの、その体型に似合わぬ技巧派でもある。結構、好きな選手なのですが、薬物検査で引っ掛かったり、ウスティノフとの防衛戦から逃げに逃げ回った印象があるのが残念。超大型化が進むヘビー級で平均的な体格の選手が勝ち抜いてく痛快な夢を見させて・・・無理かなあ、やっぱり(笑)。

 

単純に①クリチコvsヒューリー2、②ワイルダーvsポペトキン、③オルティスvsウスティノフが実現に至らなかったわけです。それぞれに事情があるにせよ、ボクサーの輝きなんて一瞬なんだから一番いい時に対戦して欲しいのがファンの希望です。

リング上の強弱やレベルの高低はともかく、ファンに最高のシチュエーションを提供出来たのかというとアリ、フレイジャー、フォアマン、ノートンで盛り上がった70年代やタイソンやや失速後もホリフィールド、レノックス・ルイス、ボウ、モーラー、フォアマンで興味が尽きなかった90年代に比べると現在のヘビー級では、とても足許に及ばない。

ホームズ王朝の80年代、クリチコ王朝の2000年代(~2010年代中盤)もライバル不在で盛り上がりに欠いたとかリアルタイムでは思っていたが、少なくとも独走してた王者(ホームズやクリチコ兄弟)は誰とでも戦っていたぞ。ただ、見合う相手がなかなか出て来なかっただけであって。

ヘビー級が動くが如くボクシング界が動くという様に業界の盟主たる自覚を持ってビッグマッチを実現し、勝ち抜いていけるものが次世代にスーパースターとして記憶されるのだろう。ただ、それは上の3名では無い気がする。

 

 

 


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