連日の猛暑日和の中、行ってきました。後楽園。
当日券は全席種有り。小國vs栗原のときは席を選ばせてくれなかったのですが、今回は選ばせてくれたので西側真ん中の良席があったので1万円の席を購入。南側でブロック毎の空席があったものの、北・東・西は満員と客入りはまずまず。
第一試合はabemaの企画であるBOXERS ROADの勝ち残り決勝戦ということもあり、番組に参加した関係で、魔裟斗と山本美憂がゲスト解説をこの試合だけ行ってました。それでは試合をば。
1.ライト級4回戦
小川魁星(伴流)vs佐野友規(パンチアウト)
※その企画の決勝戦。勝者には120万円贈呈という破格の賞金。
左構えの小川を警戒してか、佐藤はやや手数少な目。
1R終盤、打って出た小川の隙を突き、右を突きさしてダウンを奪取。
2Rも佐藤が単発ながら好打を入れる。3~4Rと小川も反撃していき、左ストレートを打ち込むシーンもあったが劣勢挽回にまで至らず。
判定は3-0で佐藤。
佐藤は3勝(1KO)1敗、デビュー戦の小川は1敗。
2.ライトフライ級6回戦
内田勇気(KG大和)vs桜井昌幸(川崎新田)
※互いに負け越しの戦績だが、得てしてこういう組み合わせが好試合になることもあったりするが、この日はちょっと噛み合わず。
内気にはやる桜井を内田がボディワークと脚で捌きつつ、アウトボクシングでポイントをピックアップしていく展開。
判定は3-0で内田。
内田は8勝(1KO)9敗、桜井は4勝(1KO)16敗3分。
3.62.0Kgs契約6回戦
今永虎雅(大橋)vs浜崎隆広(仲里)
※アマ10冠の今永のプロ・デビュー戦、このクラスの選手の相手を務める日本人がなかなかいない現状の中、相手を引き受けた浜崎が意地を見せられるか注目されたが、レベルの差は最初の交錯の段階で明らかになってしまった。それでも1Rを持ちこたえた浜崎に会場から暖かい拍手が。
2R、長身サウスポーの今永の左ストレートで浜崎ダウン。
ここで終わったかと思われたが、ここを立ち上がった瞬間に場内から大きなどよめきと拍手、しかし次いでの猛攻、今永の右フックで二度目のダウンを喫した瞬間にセコンドがタオルをかざして棄権。
今永が2R、KO勝ち。
デビュー戦勝利の今永は1勝(1KO)、浜崎は3勝(1KO)9敗3分。
4.Sウェルター級8回戦
今永陸虎(大橋)vs加藤寿(熊谷コサカ)
※本日の最大アップセットにしてベストバウト。
1Rは安達の単発ながらも印象的なパンチが炸裂。早くも安達優勢。
しかし2R、死角から入る様な左ストレートが決まり、安達ダウン!
これは起き上がったものの、再度の左で2度目のダウンで加藤KO勝ち。しばらく起き上がれない安達に近くの客席から心配の声が上がるも、大事には至らず安心。
現役続行、日本王座挑戦表明へ駒を進めた加藤は11勝(7KO)10敗2分、痛恨の敗北を喫した安達は16勝(12KO)4敗。
5.58.0Kgs契約8回戦
松本圭佑(大橋)vsナクハリン・ハンギュ(タイ)
※遂にタイ人祭りが始まってしまう、そんな予兆を感じさせた1戦。
松本が小柄なタイ人をコーナーに追い込んでラッシュ→ボディでうずくまる様にナクハリンがダウンし、そのままカウントアウト。
初回42秒で松本のTKO勝ち。
松本は5勝(5KO)、ナクハリンは4勝(2KO)2敗。
6.日本ユースSフライ級王座決定戦8回戦
湊 義生(JM加古川)vs神崎靖浩(倉敷守安)
※ステップを使ってペースを掴もうとする湊、序盤はやや戸疑いながらも徐々に鋭い右を合わせていく神崎。中盤以降は神崎がペースを掴む。湊も時折り左の好打を放つもすぐに神崎が打ち返して、試合の流れを変えさせない。
しかし最終8R、湊の連打で神崎がたたらを踏み、ダウン寸前に陥る場面も。それでも神崎が堪えて応戦しながら終了。
判定は3-0で神崎。
新王者、神崎は8勝(2KO)2敗1分。湊は10勝(5KO)6敗。
7.WBO-AP・Sフライ級選手権12回戦
橋詰将義(角海老宝石)vs田中恒成(畑中)
※OPBFは賭けずにWBO-APの王座を賭けたタイトルマッチ。
1R、サウスポーの利を十分に生かした橋詰の試合運びに田中がまったく付いていけない。「こんなにサウスポー苦手だったけ?」と思った位。しかし2R以降に軌道修正するのが非凡である所以。
サウスポーの利点を潰すが如く、距離を詰めての連打。
3Rになると上下への内訳も顕著になり、命中率も高まる。
橋詰も距離を取って展開を打開しようとするが、田中の圧力が強い。
勢いブロッキングで凌ぐ場面が多くなる。こうなると田中のペース。
4Rには田中のヒッティングで両目尻からか出血してドクターチェックが入る、ここは続行になったものの、終了間際も田中のラッシュにストップ寸前となり、辛うじてゴングに救われた。
しかし5Rになるともう田中の攻撃に抗う術がなく、連打を一方的に浴び続けることになり、レフェリー・ストップ。むしろ止めるのが遅すぎる位だった。
橋詰は前戦の内容が良かったし、Sフライという階級はミニマムから段階踏んで上がってきた田中には壁になるのではないかとも戦前思ってたが、まったくの杞憂に終わった。
新王者の田中は17勝(11KO)1敗、橋詰は19勝(11KO)1敗2分。
田中はWBO-APを獲得したということは井岡との再戦狙いか。
体格的に井岡がバンタムへ階級上げるのは考えにくいので出来れば別の団体の王者との対戦を望みたいところ。
クァドラス、シーサケットを食って、俄然注目を上げてきたジェシー・バルガスあたりとのマッチアップも観てみたい。
国内ではいずれ階級を上げてくるであろう中谷潤人との試合が観たいなあ。
興行としては非常に面白かったのですが、次回のフェニックスバトルでタイ人が早くも3人出場してることに不安を感じる・・・