WOWOWの80年代中量級特集にどっぷりハマってます(笑)
さて、先日、レナードvsハーンズ2が放映されたのですが、今までは二人が若かりし頃の81年の第1戦と比較されてこの2戦目は何かと割を食ってきた印象がありましたが、改めて観直すと、年を重ねたからこそ出せる色あいの試合に見えました。
1戦目が2戦目よりも歴史的に高い評価を得ているのは二人とも若いからこその躍動感、怖い物知らずでアグレッシブに攻める姿勢が見て取れること、対戦前に互いのレコードが傷ついてないこと(レナードはデュランに1敗してるが再戦で雪辱)。様々な要因がありました。
これに対して2戦目は互いに年齢を重ねてるので無駄な動きを省いており、これが駆け引きの妙と観るか、お見合いと観るかで試合の印象は変わってきます。
また、この8年の間にレナードは奇跡のカムバックでハグラーに勝ってミドル級王座を獲得したものの、ラロンデとの不可解な1試合で二階級制覇やビッグマッチ限定の復帰にあざとさが見られ、フォーク・ヒーローと呼ぶにはアンチが増えてます。
一方のハーンズ、ハグラーに壮絶な敗北を喫した後、ロルダンをKOして史上初の4階級制覇達成の金字塔を打ち立てたものの、バークレーにKOされ、レナード同様に5階級目の制覇には味噌がついてしまってます。
やや傷物になってからなのでスーパーファイト感は前戦よりも薄れてます。ましてやタイソンの登場で時代は再び、ヘビー級へと傾いてただけに昔の名前で出てます的な感は否めないところがありました。
しかし、スピードやキレは確かに1戦目よりも劣るものの、重い階級になったことによるパワーアップが見られ、要所で試合の山場を作る辺りはベテランならではの試合運び。
リアルタイムで観てたときは2度のダウンを奪ったハーンズの勝ちに見えて引き分けの裁定は驚きましたが、今観直すとレナードもかなり好打を集めており、ダウンを奪取された回以外は逆に有利なラウンドも多かった様に思います。引き分けという裁定もむべなるかなと。
1戦目程、試合前の高揚も試合中の爆発的な興奮も無かったですが、それでも大人の試合を堪能できました。キャリアを積み重ね、挫折を味わったからこそ出来る試合と言いますか。
ボクシングも人生と同じ。改めて年齢を重ねたからこそ出てくるものがあるのでしょうね。
さて、レナードvsデュラン3は今の眼で観直すとどうでしょうかね。