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Channel: リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論
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12・29 BELLATOR JAPAN観戦記~後半~

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BELLATOR提供試合が終了して30分休憩。

後半はRIZIN提供試合が8試合・・・だが、イメージはメガDEEP。

使うケージは同じでも良くも悪くもローカル感が出てしまったのは仕方ないですかね。ある意味、地域密着型MMAというか。

 

7.シビサイ頌真vsセルゲイ・シュメトフ(ロシア)

ネタ外人として一部からの支持を受けるシュメトフ兄弟の兄。

シビサイがパンチをかわして突進し、テイクダウン。そして金網際でガツガツと拳を落としていき、何とそのまま脚を抱えてアキレス腱固めでフィニッシュ!わずか49秒殺。まるでUWFを彷彿させるフィニッシュでシビサイ勝利。シュメトフ、兄弟揃って何のための参戦だったのか。

 

8.住村竜一朗vsジョン・タック(グアム)

住村が登場して会場の雰囲気はDEEPな雰囲気になったのは気のせいか?柔術黒帯のタックだが打撃戦を挑み、試合のペースを握る。

一瞬の隙を突いてタックの右フックが炸裂、追いうちをかけると住村ダウン!そのまま主審が試合をストップしてタックが1RでKO勝ち。

DEEPウェルター級王者、無念の敗退。

 

9.あいvsアンディ・ウィン(米)

山本美憂と1勝1敗なので間接的な先輩超えも期待された、あいだが現実は甘くなかった。ウィンのサークリングしながらの打撃にタックルを合わせるあいだが、金網を上手く使ったウィンのテイクダウン・ディフェンスとせっかく寝かせてもガードを割ることが出来ずに苦戦を感じさせる。2R終了間際にあいがウィンの足を振って、トレアナ気味にパス、そしてパウンドを落とすが決定力に欠けてゴング。

3Rはウィンのスタンドの打撃にあいが組付けない。個人的な採点はウィンだと思ったが、判定は2-1であい。ラウンド・マストでなく3R全体を通してのRIZINの判定基準ならさもありなん。

それにしてもウィンの長袖とヒラヒラはコスチューム的にいいのかね?

 

10.中村優作vs神龍 誠

中村33歳、神龍18歳。ちょっとした世代間マッチ。

1Rから神龍の勢いが止まらない。飛び膝で急襲、バックハンド・ブロー。終了間際のフロント・チョークは極まらなかったが、その前だったかハイキックのタイミングで膝が入り、中村が出血。

2Rは偶然のバッティングで試合中断。中村の出血でドクター・チェックが入る。再開後に今度は中村のパンチが金的を捕らえるアクシデントでまた試合が中断。荒れる展開の中でも神龍が金網に押し付けて中村を削っていく。

3R、神龍がフロント・チョーク。仰向けで所謂、DEEP固めみたいになるがこれは凌がれ、中村がフロント・チョークを逆に狙うが捕えきれずにゴング。判定は3-0で神龍。DEEPフライ級王者が勝利。

 

11.平本蓮vs芦田崇宏・・・3分3Rのキック・ルール。

K1を離れて参戦したことで注目された平本の初戦。

本職がMMAの芦田は花咲徳栄高校ボクシング部出身でインターハイでベスト8の実績があるとはいえ、これは厳しいマッチメイクだったか。

右ハイキックで芦田がグラつくと場内どよめき→やがて溜息に。

平本が右ストレートから左フックで1度目のダウン奪取。

出血でドクター・チェックの後に右で2度目のダウン奪取。

そして膝から右で3ノックダウン奪い、平本が1R、KO勝ち。

ONEや国内でもHEATが金網の中でキックの試合を行ってるが個人的にはリングの方がいいな。MMAでは組合いで場内転落の心配があるから金網の方がいいと思うけど、長い歴史があるキックやムエタイはリングでやるべきと思うけどなあ。

 

12.越智晴雄vsジャレッド・ブルックス

前回の開始10秒でバッティング→無効試合の後を受けての再戦。

1R、ブルックスがいきなりバックハンド・ブロー、そして組み付いて両足タックルの体勢から大きく抱え上げて叩きつけテイクダウン。

この後、越智の身体を金網で固定しようとするが、隙を見て立たれてしまうブルックス。しかし、そのまま背中へ回りおぶさる形へ。

2Rも金網際の攻防から似た展開で越智の背中へ立った状態で背後からおぶさるブルックス。ここから両者、展開を作れない。

3Rにようやく試合が動く、ブルックスがジャーマン、越智がフロント・チョーク、これを解いたブルックスがタックルを潰してスピニング・チョークみたいになって終了。判定は3-0でブルックス。

DEEPストロー級王者が無念の敗北。

 

13.浅倉カンナvsジェイミー・ヒンショー

ヒンショーの打撃を掻い潜ってタックルでテイクダウンしたカンナだが、ヒンショーの下からの腕十字を凌いだ後にペタラダを顎にもらう場面は

ヒヤリとさせられた。1Rから緊張感ある展開。それでもカンナが試合の主導権を握り、2Rには腕十字からのアームロックを逃げられるも3Rにはキッチリとアームロックを極めた。

リング外で何があっても選手の本義はリングの上なので気にせずに邁進して欲しい。格闘家は芸能人では無いのだから。

 

14.矢地祐介vs上迫博仁

本日の最終試合。ともに前戦で痛い敗北を喫しており、その意味ではサバイバル・マッチ。正直、戦前の期待値は高くなかったのだが、これが大当たりになるのだからMMAは面白い。

上迫が圧力をかけていき、矢地が後退しながらカウンターを狙う展開。1R終了間際の攻撃で上迫が出血、矢地にペースが傾きかける。

それでも2Rに上迫が右フックで矢地をダウンさせ、パウンドを浴びせる等攻勢、矢地、ここを凌いで辛くもゴング。

流れが上迫に向きつつあった3R。上迫の圧力に押されてた矢地が前手の右フックでダウンを奪い、その流れでお株を奪うサッカーボール・キック。見事な逆転勝ちに場内爆発。長丁場の最後を飾るに相応しい激闘と相成りました。

 

試合数が多く、玉石混合で決して全試合が満足というわけでは無かったが、終わり良ければ総て良し。非常に満足感が高い大会となりました。勿論、パートとしては前半のベラトールの方が良かったですが、個別の試合ではメインの矢地vs上迫がベストバウトかな。

かってのPRIDEみたいに日本に世界のトップを集中させるのは無理だけども世界を射程に入れたうえで選手を育て上げ、かつ新しい価値観を創出することは可能なはず。そういう意味ではJ-MMAにもまだまだ期待が持てることを認識させられた大会でした。


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