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Channel: リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論
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石本康隆と赤穂亮

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チャンピオン・カーニバルの開幕を待たずして二人の元・現の日本王者が引退をすることになりました。まあ赤穂の場合はまだ流動的かもですが。まったく直接的な接点は無いものの、現役時代をリアルタイムで眺めていただけに寂しい気持ちにさせられます。

1.石本康隆(帝拳)

※アマ・エリートが多い帝拳の中では叩き上げに近い。接戦を勝ち上がってきたイメージが強いけど、それだけハードなマッチメイクを勝ち抜いてきたという事。和氣や川口、塩谷に勝利してるけど、佐藤洋太やアバロスには敗退。日本王座も3度目での戴冠だったが、1度目の芹江への挑戦は完敗だったと思うけど、2度目の小國との決定戦はスプリットだったので微妙。タラレバになるが、ここで勝って1年前に日本王座に着いてたら違ったキャリアを歩んだのかな。

この後、勝者の小國が世界へ到達しただけにそんなことを思います。

久我との2試合も忘れられないが、やはりバスケスJRに勝った試合がベストバウトかな。ジムの同門だった松田直樹がメキシコでルディ・ロペスをKOしたとき以来のインパクトがありました。

目を傷めたことが直接的な原因みたいですが、ともあれお疲れさまでした。

 

2.赤穂亮(横浜光)

※赤穂こそ、このまま辞めざるをえなければ不完全燃焼感があるが、仕方ない状況なのかな。

高い身体能力、キラー・インスティンクトの放出。赤穂の試合にはボクシングという競技が根底に持つ暴力の匂いがあった。怖いもの知らずで思い切った踏み込みとパワフルなパンチを振っていくスタイルはともすれば身体能力の高さに依存する割合も多い気がしたが、だからこそ他のボクサーからは感じられない野性の匂いが醸し出されてた。

しかし、そんな赤穂もいつからか大人の試合を意識してる様に見えた。それは佐藤洋太に敗れてからか、白石との試合前に調整に失敗してからなのか。

少なくともタイでの試合とはいえ、以前の赤穂だったらプンアルンのラフ殺法に遅れを取ったとは思えない。

 

詳細はわからないが石井会長が引退を示唆してるコメントを残してるところからすると大変なことになってるのだろう。リング上に悔いは残るかも知れないが、今は無事を祈るばかりだ。

 

結果として世界には届かなかった二人だが、そこらへんの世界王者よりも印象的な試合を残してくれました。今後も何らかの形で業界へ関わって欲しいとは思います。

 

 

 

 

 


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