WBC等、既存の団体のみに飽き足らず、日本王座のユース王座設置の案が出されてるそうです。
悪い冗談にしか思えないですねえ。23歳以下の選手が対象になるみたいですが、こんなの認めたら日本王座とかランカーへの挑戦を避けて飛び級狙いが増える一方ですよ。
さて、2011年の国内解禁後のWBCユースの歴代王者でも紹介してユースの無意味さを理解してもらえたら幸いです。
①亀田惨号機(量産劣化型):バンタム、Sバンタム
※悪しき風習はここから始まった。2010年8月、実質負け試合を引き分けにしてもらっただけでも不当判定の匂いプンプンだが、テレビで試合を見てもいないWBC会長(当時)の鶴の一声で勝ち(買ち)にしてもらったのだからたまらない。ジャモエの涙を土台にして日本でもユースの歴史が刻まれていくことになる。
2011年7月8日に福岡九電記念体育館で行われたボーイ・ドンディ・プマール(比国)を相手に初防衛後返上。果たして何のために強行認可させたのか・・・
②渡邊卓也(青木):ライト
※2011年12月7日にノン・オーベンジャマット(比国)との王座決定戦で7RTKO勝ちで戴冠もその後の防衛戦無し。後に日本フェザー級王者の細野に挑むも完敗。
③斉藤司(三谷大和スポーツ):ライト(防衛1)
※2012年8月にタイ人との王座決定戦で2RKO勝ちで戴冠。V1戦もタイ人。2013年3月、ジョー・マグシャン(比国)に7RKO負けで王座陥落、2014年7月に日本王者の加藤善孝に挑むも7RTKO負け。そのキャリアも日本人との対戦が少なくなってたキライがあり、遠回りしてる感があります。ジムを離脱したみたいだし現役続行は困難かも。
④野埼雅光(八王子中屋):バンタム(防衛1)
※戴冠してV1戦は後のユース王者である田中裕士(引き分け)。骨のある試合を行っていたものの、未だ日本王座に縁が無い。
⑤田中裕士(畑中):バンタム(防衛1)
※2013年11月にタイ人との王座決定戦で戴冠。翌年3月にジョン・ジャバワ(インドネシア)を下してV1も今年3月の日本王座決定戦では益田に完敗。キャリアの厚みの差が出てしまったか。
⑥ジョビー・カツマタ(勝又):Sフライ
※2013年12月、同国人であるアンヘリート・メリン(比国)との決定戦で2RKO勝ちで戴冠も次戦でOPBF王者の和氣に2RKO負けで実力差を見せられる。(Sバンタムへの挑戦で階級差があったが)
⑦榮拓海(折尾):IBFのライトフライ
※2015年1月に韓国でタイ人との決定戦を行い戴冠。今年3月には日本ミニマム級王者の福原に判定で完敗しているだけに海外奪取以上の意味を見出せない戴冠劇だったか。
⑧丸木遼介(天熊丸木):Sウエルター(防衛1)
※2015年3月に1度敗れてるペッチスリヤーからの奪取。これを足掛かりにして日本王座挑戦すれば意味合いが出てくるでしょうが、その気配も無し。
⑨比嘉大吾(白井具志堅):フライ(防衛2)
※敵地タイでの戴冠と2度防衛して、それを足掛かりにしての東洋奪取。上手く踏み台として活用したと思うものの、やはり上へ行く上で望むは日本王者、粉川への挑戦か。
⑩拳四朗(BMB):ライトフライ
※ローリー・スマルポンとの王座決定戦戴冠からわずか2ヶ月後に日本王座を堀川から奪取。ある意味で正当的なキャリアの積み方をしてるとも言える。ユースの正しい活用を示した稀有な例。
⑪酒井祥紀(ロマンサ):Sライト
※プエルトリコでの王座決定戦でハビエル・メルカド(メキシコ)を10RTKOで下しての戴冠は見事。そういえばユースの決定戦でアジア圏以外の選手と戦って戴冠したのは初めてか。(亀3は不当判定なので除外)
⑫太尊康輝(六島):ミドル
※王座決定戦でペッチスリヤーを1RKOで下して戴冠。面白い個性を持った選手だけど、柴田に挑んで敗れてるだけに西田に挑むなど、これを踏み台にして正当な路線を歩んで欲しいなあ。
⑬丸田陽七太(森岡):バンタム
※3戦目の戴冠も動画にすら上がってこない幻の強豪(笑)。いい選手という声は良く聞くけど、それならば、そろそろ国内のランカーとも対戦して欲しいところ。過保護はやめて国内でもセンセーションを巻き起こして欲しいなあ。
まあ抜けもあるかも知れませんが、認可後の保持者は5年でこれだけ出ています。ほとんどが王座決定戦での戴冠で防衛戦もロクに行ってません。しかも、相手はほぼタイ人(たまにフィリピン)でアジア圏ばかり。東洋太平洋王座もあるのにです。
ユース獲得後に日本王座を獲得したのは拳四朗、東洋を獲得したのは比嘉のみ。
渡邉も斉藤も田中もジョビーも榮も悉く既存の王者に跳ね返されてます。太尊のみが柴田に負けてからのユース獲得なのでどうなりますかね。何か別府あたりもここらへんに逃げ込んだら嫌だなあ。ま、WBCのユースですらこの体たらくなので日本王座にユースなんて何を言わんかや。
他競技でユースの大会や王座があるのは同体重でも身体の出来具合が違うから、直接対戦させれば事故になりやすいケースがあるからではないですか。だからアマのボクシングでは高校生以下の少年部と大学生以上の成年部で分けていたりするわけです。しかしプロは17歳以上という規定があるし、何よりも金銭の授受が発生する職業人なのですから目指す価値観は同一であるべきです。何より地域王座であっても誰でもなれるわけでないからチャンピオンなのです。
プロフェッショナルナルに個人の思い出作りなど要らない。ユースは断固反対です。
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やはりユースはいらない
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