一極集中という言葉がありますね。
一か所に力や権利が集まってしまい、他はその恩恵を受けることが無いわけですが、最近の業界ではいろいろとその功罪が表れてる様に思います。
1.帝拳・大橋への有力選手の集中
特にトップアマが極端にこの2ジムに集まってる様にも思います。以前なら三迫や角海老、協栄といったところへも程よく分散されてたのである程度、キャリアを積んだ有望株同士がその節目節目で対戦する楽しみもあったのですが、同門となると・・・
また、アマ経験が豊富な選手は対戦を断られることが多々あるのでキャリアの前半がフィリピンとか韓国、タイ人ばかりだと萎えますね。
サウジのプロモーション対抗戦みたいにこのトップアマ同士で帝拳vs大橋の対抗戦とか出来ないものですかね。
2.世界王座の独占
これはバンタムの4王座を日本人が独占というのもありますが、大手が良く使う手法として先輩王者が後輩のために王座を返上→後輩が決定戦で戴冠のパターンです。
例えば最近の例でいうと・・・
井上尚弥がWBAバンタム返上→決定戦で拓真が戴冠
中谷潤人がWBOSフライ返上→決定戦で田中恒成戴冠
※田中も帝拳系列に参加したということでもありますね。
昔は王座を陥落した先輩王者のために後輩が挑むというパターンが多かったと思うのですが、勝負の世界で誰も傷つかずに王座を禅譲するのはタライ回し以外に他ならないです。
世界王座の4団体認可で選択肢が増えたことの弊害でもあるのですが、国内でもWBO-APやユースの認可等で従来の日本王座やOPBFをすっ飛ばすのは感心出来ないです。
価値暴落中のOPBFはともかく、日本王座は雑に扱って欲しくないなあ・・・
昨今の国内情勢は確かに帝拳と大橋に権利、権力が集中してるわけで健全とは言えない状況ですが、では他のジムはどうなのか。
トップアマが上記二ジムを選択するのは最高の練習環境と結果を出せた場合のプロとしての見返りが期待出来る事でしょう。
それは金銭面であったり、マッチメイクであったり。
このニジム以外でそれが期待出来るジムはほとんど無い。
選手育成だけでなく、要所要所でステージを上げてくためのマッチメイク(選手招聘力)、相応の舞台を提供(興行力)する力が無ければ選手も魅力を感じないだろう。
むしろ下手に勢力が分散されてるよりはどこかのジムやプロモーションが大きな力を持って引っ張っていかないとamzon primeやNTTドコモみたいな大口と繋がりを持ったりは出来ないだろうし、ましてや東京ドームで日本人のタイトルマッチがメインで興行を行うということも出来なかった様にも思う。
ただ、力を持ったところが自分のところの選手可愛さに独裁を始めてしまうと業界のまとまりも悪くなっていく。
帝拳、大橋がイニシアチブを取りつつも、要所でそれに対して明確に対抗出来る業界内の対抗勢力(良い意味で)が出てきてくれれば良いのであろうが。
そして、それは3150では無いはずだ。絶対。