ここ最近・・・というか2010年代位から頻発する様になった体重超過の失態。前日軽量の抜け道というべきリバウンドの幅を少しでも獲るための影響だと想像しますが、やはり水抜き減量法の拡散が問題ではありますね。
プロは結果と言われますが、減量幅がどうあれ、減量方法がどうあれ(とはいえ利尿剤とかはNG)決められた体重を作ることがまず試合前に求められます。ここをクリアしなければ少なくともその試合においてはプロでないですね。言うまでもなく。
さて、体重超過は言うまでもなく否ではありますが、ペナルティを消化しやり直した選手たち。その後、どう立ち直ったのか。
1.佐々木尽(八王子中屋)
平岡アンディとの日本、WBO-APのSライト級の二冠王座決定戦でまさかの体重オーバー。発表からかなり期待されたカードだっただけに落胆も大きかったです。
この後、ウェルターに転向して関根幸太郎とは引き分けだったものの、2023年1月には豊嶋からKO勝ちでWBO-AP獲得、小原、星を連続KOで下して王座防衛、拳の怪我などでブランクがあったものの今年5月の再起戦でノーイナイをKOと波に乗ってる感。ちゃんと実績を積んでれば今さら体重オーバーの件を持ち出す人もいないでしょう。
2.石澤開(MT)
比嘉に次いで日本人二人目の世界戦体重オーバー。
そもそも日本王座を獲得して防衛戦も行わずに即、世界戦という経緯もあまり納得いかなかったのですが、肝心のタイトルマッチでもまさかの計量失格。
確か、主催者側が強引に試合を強行したんですよね。谷口も最後まで嫌がってたというので事故が起きなくて何よりでした。
唯一の希望は勝っても王者になれないにも関わらず、ネガティブな反応をこらえた石澤の奮闘ぶり。
谷口戦後はフライ級に転向して1勝2敗とやや苦戦してるが、これは相手が強いこともあるし、もう少し長い目で見てもいいかも。さすがにその強打も二階級上では厳しいところもあるか。
3.比嘉大悟(志成)
デビューから15連続KO勝ち、久々のオキナワン・ファイターで期待値は国内王者の頃から高かった。それだけにV3のクリストファー・ロサレス戦でやらかしてしまったのはショックだったな。その後の紆余曲折はまだ記憶に新しい。
2年近くのペナルティによるブランク、師匠だった具志堅との決別。バンタムまで体重を上げたのは英断だったが、フィジカル・アドバンテージは通用しなくなってしまった。
それでもWBO-APを獲得したりしたが、西田凌佑に判定を落としたのは痛かった。
そして再び、世界挑戦に戻りつつある比嘉。再び世界の牙城に届くのか、それとも?