いつの頃からか、日本人選手が世界王座を奪取しても何の感慨も抱かなくなりました。かっての大橋や辰吉、内藤の王座奪取位までは感動してたし、国内で無双を誇った選手が運も実力も総動員してやっと勝てる世界、それが本当の「世界」だと思っていたからだろう。
いつの頃からか、勝ちすぎる日本人の敗北を願うことも多くなった。
理由はいくつか考えられる。もちろん、あの一家によって金で王座を買えてしまった例を見てしまったこともある。
しかし、他のボクサーは真剣勝負の舞台を勝ち抜いてベルトを獲ったのである。それでも感動どころか、何の感慨も抱かないことはどうしてなのか?
①認定団体の増加・乱立
頑なまでのWBAとWBCの2団体しか認めない姿勢を貫いてきたわが国ですが、2013年にIBFとWBOを認可。単純に4つの団体のいずれか、与しやすいところから狙うのが露骨になった。
本来なら、統一戦に絡んだり、かっては非認可団体の王者だったために招聘できなかった王者が日本に来日するのではないかという淡い期待もあった。しかし、その希望にかなったのはオマール・ナルバエスのみでした。決定戦も多いし、後はねぇ・・・
②国内王座を無視
トップアマとしての実績があって初めて飛び級が認められるが、
加熱する日本王座や老舗の東洋太平洋を狙わずともランク入りできる魔法のベルト、WBOアジア・パシフィックの設立も関係するのではないか。もっとはっきり言えば試されずに上は上がろうとするケースが多くなった。それでも攻略できる王者が増えてしまったということかなあ。
今年に入っても久保や京口、木村翔の戴冠には何ら感じるところが無かった。もちろん、久保や京口はそれでも東洋太平洋王座を獲得してるし、木村翔は敵地での倒しての戴冠。
しかし、同程度の名の通った日本人とのサバイバルマッチや挑戦者決定戦的な試合をして来なかったのも事実。それだけに日本王座をないがしろにしたデメリットはあまりにも大きい。
福原はまだこの点が評価できると思いますが・・・
今後は王座を獲得するよりも防衛していくことによって信頼を得ていく時代になってきたと言えるでしょう。