さて、山中vsモレノ検証最後ですが、改めて消音で試合を見直してみました。
その前に公式のスコア・カードから3ジャッジが意見を一致したラウンドを上げると
①山中が優勢と3ジャッジに評価されたラウンド・・・3R、10R、12R
②モレノが優勢と3ジャッジに評価されたラウンド・・6R、8R、9R
それ以外はジャッジの意見が割れており、どちらかの2-1になってます。この辺りも競った内容であることを表しており、いわゆるホーム・タウン・デジション(地元判定)とまでの誹りを受けるには至りません。
個人的な採点においては114-114~115-113山中勝ちという範疇に収まりました。
まず前半1~4R。山中有利と感じたのが1,2,4Rでモレノ有利が3R。但し2と4はマストで無ければ10-10でもおかしくないかなと思います。上記と照らし合わせるとズレを感じますが、まぁ素人採点ということで(笑)。私的には39-37山中。
そして中盤5~8R。ここはモレノ優勢ですが、公式ジャッジ3者がモレノ支持とした6Rが自分としては判断に迷いました。他は5、7、8Rがモレノ。6Rを山中に振り分けると39-37モレノとなり、トータルでは76-76でイーブン。仮に6Rモレノとすれば中盤戦はモレノが40-36で盛り返したことになり77-75で2差モレノとなります。
最後に終盤戦9~12R。9Rモレノ、10R山中は明らかに明白だと思います。とすれば最後の2つのラウンドですが、11Rは山中のスリップをダウン裁定としない限りは10-9山中。モレノは明らかに手数が少ない。山中が自分からクリンチに行ってるという意見もありましたが、クラウチング・スタイルのモレノが下から組みついてくるのを上から押しつぶす様にして体力を削っている一種のクリンチ・ワークだと思います。疲れているのでしょうが、反則と取られない限りは相手の組みつきに対応して出来るだけ優位に試合を運ぶためのテクニック、マリーシアの範囲内だと思います。
そして12Rは互いにギリギリの状況下で明確に山中。最後の4つに関しては39-37山中。
6Rが山中なら115-113で山中。逆にモレノなら114-114引き分けになります。
モレノは山中の顔面を捕える右のジャブやフックを好打しましたが、9Rにもっとダメージを与えていたら10Rに山中の反撃の余地は無かったはず。あそこで反撃を許し、ボディのダメージもあってか11、12Rの失速に繋がったのであればやはり、あの判定結果は帰結すべきところに帰結したということではないでしょうか。
パナマで再戦しろだとか、中立地でやるべきとかもっともらしい事を言ってる人達もいますが、微差ながらも山中が勝ったと思うのでモレノとの再戦はあってもダイレクトでやる必要は無いと思います。
試合に関しての感想、議論は時に感情的になりつつも楽しいものではありますが、どちらか一方を堕すだけの意見を発信するのは避けたいものです。