後楽園へSフライ級の日本王座決定戦を観てきました。平日なので久々の一人観戦。
石田が返上した王座の決定戦ですが、木村隼人にはちょっと思い入れがあるんですよね。
ま、彼の母校が私の実家に近いとか(笑)、デビュー時から国内外で相手問わずハード路線を突っ走ってきたとか。モービル・マーチンと戦ったあたりでは観戦した人の話だと微妙に反応がずれていてる様に見えて、壊れてしまったんじゃないかとも聞いていたので、その後、ワタナベに移籍して日本王座挑戦までこぎつけたので良くここまで復活したなあと感慨深く思ったものです。
しかし、石田戦を見た感じでは少々、荒っぽくというか試合が汚くなった印象も持ちました。
本来のスタイルと違うんじゃないか?そんな懸念を抱きつつ、いつものバルコニーへ。
さすがに平日ということもあり、客入りは第一試合開始時で3割位、最終的には6~7割位埋まったかなあ?バルコニーは私がいた方はそんなにスカスカでなかったが、JBCの映像記録役員とか雑誌カメラマンとかも何人かいました。そんなに場所取りも気にするほどの密度でも無かったです。ロープ張られてたわけでも無かったし。
主催はフラッシュ赤羽ジム。ジム歌らしきものがかかってましたね。会長さんもあちこちへ挨拶に忙しいみたいです。あ、NO-TVなのにラウンド・ガールが2人2組で4人いたのは感謝です(笑)。ボードの手作り感はもうちょっと何とかして欲しかったのですが。
さて、試合の方は全8試合ですがサクサク進みました。うち2試合はタイ人のお仕事でしたしね。
2試合目でジロリアン陸がザッパトウキョウに物凄い右を打ちこんで担架送りの1RKO勝ち。
5試合目、空手着で入場した赤羽の氏原とアベジム永田の対戦。永田のボディでへろへろになりながらも2R終了間際に氏原が起死回生の左フックでダウンを奪う波乱の展開。それでも効果的なボディを決めつつ氏原の左を警戒し続けた永田が6R2-1判定勝ち。
セミセミで行われたセレスジムの塚田と五代ジムの太田の1戦はA級ならではの攻防。前半にポイントを稼いだ塚田が逃げ切りで8R3-0判定勝ち。太田も後半に良く追い上げたのだが。これが前座のベストバウトかな。さすがA級。
稲垣がタイ人にセミでKO勝ちして、休憩無しで一気にメイン。
多くの幟がたなびく中、ラメ入りの豪華なガウンに身を包んで登場した木村。リングサイド最前列では内山、荒川、田口らが揃って応援観戦。河野はいませんでした。
一方の中川健太。幟はわずかに6本。ガウン一つはおらずに身一つで入場。何から何まで対象的な両者。
試合は前半は木村が中川の左を警戒しつつ、ハンド・スピードの乗ったパンチでペースを掴む。しかし、イマイチ噛み合いが悪く、打ってはクリンチの展開が多い。中川は基本、右のジャブなどを余り出さず、突っ込んでいきなりの左か、大きな右のフックから斬り込んでいくので一気に距離が詰まってもつれてしまうし、木村も負けじと後ろへ引かずに足を止めて打ち合ったりするものだから、勢い揉み合いを促進する形になってしまう。
それでも5R終了時は2-0で木村。しかし、ここから中川の圧力が強まっていき、7Rには木村が弱気な表情を見せる一幕も。ガードの隙間から中川が右を炸裂させて左へ繋いでいく、足を使う木村だが逃げきれずにコーナーへ釘付けになり、クリンチでなんとか凌ぐシーンが目立つ様になる。心なしか応援の内山の顔が険しく見える。
そして10R終了。前半は木村、後半は中川といった印象。中川の左も見栄えが良かったもののダウン等の決定的なシーンは作れずじまい。そして判定は2-1で中川に。私は1差~2差で中川だが木村の勝ちの目もあったかなとは思ってただけにまずは順当でした。
しかし、内容的にはイマイチかなあ。揉み合い(クリンチ+加撃)が多いし、木村も大腿部を叩くのはどうかと思いましたし・・・
次は指名戦での船井と言われてますが、船井は同門の木村の奪取を見越してOPBF狙いとの噂も。そうすると前々王者の戸部も名前として上がって来るでしょうし、中川の王者としての正念場は次戦にかかってくるかも知れないですね。